どんつきを右に曲がって左のかどっこ

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走るいちご ~第一章・ファイナル~ ・2

さて、 この 続きです。


そうして遠くに見えたゼッケン○番(いちご)は、今まで駆け抜けて行った子らと同様、
「てかそれマラソン(長距離)の走りかよ!?」と思うほどの勢いで走り込んできて、一気に顔が見える距離まで近付いて来た。

え、ちょ、あいつ(いちご)も 速っやっっっ!!!


そもそも、マラソンってこう、「エッホエッホ…」みたいなペースで黙々と走る、ってイメージありません?


京都は国際駅伝とか全国駅伝とかあるんで、駅伝バカのオトンに連れられて子どもの頃に何度か観に行ったこともあって
実際に走ってる選手を沿道(間近)で見たら、その一歩がとんでもなくでかくてあっという間に走り去るんでビビッたんですが、
テレビで観てたら、なんかこう「トントンサクサク…」といった感じでわりとゆったり走ってはるように見えるじゃないですか?

ただああいう大会は走る距離が長いんで、速いは速いけどおそらく色んな配分をしながら走ってはると思うんですが
今回、約1500メートルを走るいちごの「それ」はもうほんまに短距離の走り(全力疾走)に近い速さだったので、私はかなり怖気づいた。

「こいつこんなスピードでずっと走ってきよったんか!?エエエーーーッ???」
「てかもう軽く1キロ以上走ってんのにおまえ、一体どんな体力してんねん!?」


いちごはかなりしんどそうだったが、でも、めちゃめちゃ真剣な顔で、もう文字通り「懸命に」走っていた。
私はこれまで走るいちごの背中しか見たことがなかったので、いちごのそんな表情を見るのは初めてだった。
いや、これまでも何回か(行ける時に)競技会とか記録会とか見に行ったことはあるんですが、
それらはほとんどでかい競技場やグラウンドで行われるので応援席(観戦席)は二階三階に設けられてるんで
ピッチで走るいちごを爪楊枝かご飯つぶぐらいの大きさでしか目視できないことのほうが多かったんですよね。
「あーなんか走ってるわ~。あ、あれかな?次かな?あれそうやんな?…おー走った走った~。お疲れさーん」みたいな。

そうして初めて臨場感タップリの中で「走るいちごの顔」を間近でまともに見た私は、
いちごに頼まれていたあの掛け声、「いちご、ラスト上げろ!」をここで本当に言うてええもんか?と悩んだ。
スタートからここまでのこの長い距離をこんなダッシュで走り続けてきてんのに、ここでさらにまだ「上げろ!」とか言うて
ほんまにさらにもっとピッチ上げよったら、こいつもう心臓破れて死んでまうんちゃうか?と思って、ごっつ怖かったんですよね。

と、0.01~0.05秒ぐらいで迷っている中、
いちごはもうすぐそばの至近距離まで来ていて、沿道でいちごの名前を呼ぶ私のほうをチラッと見た。





今 こっち見た 気がスル━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!! 





ってだから ここは「ジャ○ーズのコンサート会場」かとww




いちごは私の顔を見たそのほんのわずかな一瞬、ちょっと安心したような表情を見せた。
そしてそれを見た私は何故か、さっきまでの「あの言い知れぬ恐怖」がどこかに消えさり、



「いちご上げろ!!!」



と、大声で叫んだ。と言うか、もう叫んでいた。


それはいちごにそう言うてくれと頼まれていたから、ではなく完全に「自分の気持ち」で。
「ここまでそうして懸命に走ってきたんやったらもう1ミリの力も残らんぐらい全部出しきれ!!!」と。

そしてさらになんと鬼畜なことに、それに続けて私は



「あと一人抜け!!! あと一人抜いたら10位や!!!」



と、そんなことまで叫んでいた。



ちょっと前に、いちごが都道府県対抗女子駅伝をテレビで見ながら、
前にいるランナーを追い上げてる選手に「行け行け!抜け、抜かせ!」と声援を送ってたんですよね。
なので私はいちごに「この選手のファンなん?」と聞いたんだが、いちごは「別にファンというわけではないけど」と言った。

私「ほななんで、抜け抜け!とか言うん?」
い「なんで、って…抜かそうとしてはるから」
私「でも、抜け!って言われて『抜かしたい側』はええかもしれんけど、『抜かされたくない側』はそんな声援が聞こえたら気ぃ悪いやんか~ママそんなんよう言わんわ~」
い「ママ考えすぎwww」
私「そうかなあ~。でもママはやっぱその掛け声はなんかいややわー。『抜け!』ってなんかもう露骨すぎるやん~」

と、そうして、あまり好きではなかった「抜け!」という掛け声をかけてしまった自分にもビックリしたが、
絶対へとへとに決まってるそこからさらにまだピッチを上げて前方の選手を追い上げて行くいちごに腰が抜けそうになった。



ほんま何なの、あいつ どうなってんの???



コースの先が緩やかなカーブになっていたのでゴール(次の中継点)まで見えず
急激に小さくなっていくいちごが前のランナーの背中を捉えたところまで、で、いちごが視界から消えた。


ちなみに、走るいちごの耳には「いちご上げろ!!!あと一人……」までしか届いてなかったようで
「あと一人ってなに?あと一人で何かあんの?」と思いつつ、
「あと一人と言うなら、とにかくあと一人!」と、ラストを思いきり上げて行ったそうで。
走ってる時は現状(自分)の順位ってわからないもんらしいですね。
それこそプロの選手なんかやとその辺も数えながら前の走者を待つ余裕あるんかもしれんけど、
小学生のいちごにそんな余裕はなく、もうとにかく次の走者にタスキをつなぐことに意識を集中していたらしい。



話戻って。


と、そうして初めて「その最前線」で走るいちごを見た私は、なんかもうフラフラの放心状態だった。
ちなみに隣の兄貴はもう完全に「熱く」ならはったようで、後続の選手が走りくる度、大きな拍手をしながら
「○○小!」とか「ゼッケン○番頑張れ!」と、熱いエール(多分涙目でw)を送り続けてはりました。
逆に走ってる子らにしたら「どこの誰や全く知らんおっちゃん」やったと思うが、兄貴の声はきっと届いていたと思う。

そうしてしばらく兄貴と一緒にエールを送り続けていたら、兄貴が
「ちゅうかおまえ、(走り終えた)いちごのとこ(ゴールの中継点)行ったらんでええんか?」と言ったので
「え?あ、そうか。そうですよね、ほなちょっと行ってきますわ」と、言われてやっとそれに気付いた私は
「私もいちごちゃんとこ行く!」という兄貴の娘二人と一緒に、いちごの居る中継点までのそのそと歩いて行った。


そうして中継点に着いたら、テントの脇でいちごがロープ越しに応援に来てくれた友達らとなんか話していたので、
私はそこから少し離れた場所でその様子をしばらく見ていた。
いちごは疲れてるけどやりきった顔をしていて、友達らはいちごの頭を撫でたり抱きしめたりしていた。

「あいつ幸せなやつやなーええ友達が居てくれてるねんな~。私(親)の出る幕ないやんwやっぱ兄貴とこ戻ろ」

とか思っていたら、ふと視線を横に向けたいちごに気付かれてしまい、なんとこっちに向かって歩いてきたので、
「え、来んのかよwてかおまえもうツレらとこにずっと居れやw」とかなり動揺しながら私は、ロープ越しにいちごと対面し、
「感動して泣きかけたわ」とか、なんかそんなことを淡々と言ったと思うけど正直あまり覚えていない。

ちなみにそのゴール地点で「走るいちごシリーズファン」のツレ(元会社同期)に出会い、
「てか、こっそり来てたんかいwww」と内心笑いながらも非常に感謝した。 ひらちん、ありがとうな。


そして、結果。


目標としていたトップ10には入れなかったけど、彼ら彼女らは「かなりええとこ」までいき、
いちごも、あとから聞いてビックリするほどの区間成績をおさめ、さらに昼間の中継を晩にテレビ(放送)で見たら、
タスキを貰った時は40~50メートルほど差がついていたのが渡す時は一秒差にまで詰めていた。


いちご「そうか……あと20メートルあったら抜けたかもなー!もうほんま悔しいっ!!!」
私「たらればで言い訳したらキリないんちゃうの?君らスポーツマンの世界は特にそうなんちゃうの?知らんけどねw」
い「そうなんやけどー!w…あ~~~みんなでヒーローインタビュー(トップ3の)受けたかったな~!」
私「(手をマイクにして)いちごさんお疲れ様でした!今日の感想を聴かせてください!」
い「ええっwww……えっと(姿勢正して)、えっと、…みんなで目指してたトップ10に入れなくて、終わってからいっぱい泣いたけど、でもこれが自分らの今の力なんやと素直に受け止めて、明日からまた努力します。支えてくださった方々、応援してくださった皆さん、ありがとうございました!!!」



そこでママがひとつだけ言えることは……



なんも、「何も」 ないわ。


てか、あんた 「輝きすぎ」 ですわ。




いちごはその大会翌日からまたいつも通り今まで通り…なんやけど、
多分きっと今まで通りではない「何か」に向けて、朝練、放課後を相変わらず走り続けています。
そして、中学に入って勉強が難しくなっても、やっぱり陸上(中・長距離)はずっと続けたいそうです。
「陸上、陸上になって勉強を疎かにするようなことは絶対にならないし、しないから、陸上を続けたい」と。


てか、逆に親の私が言いたいのはあんた、


「陸上」を理由にして、「勉強」を疎かにしたこと、ないやん。
「そこ」を突っ込まれるまでもなく、「どっちも」両立してやってきてるやん。




走れいちご。

ただ、ママは「走るいちごの懸命な顔」も好きやけど、正直見てるこっちが心臓ぶっ壊れそうになるんで、
ママはこれからもまた「走るいちごの後ろ姿」をずっと、ずーっと「ここ」で見てる。

走れいちご。 もう好きなだけ「走れ」。 っていうかもう一生走っとけ、走っていけw





[走るいちご ~第一章・ファイナル~ ・2]の続きを読む
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  1. 2011/02/21(月) 04:19:21|
  2. 「走るいちご」 シリーズ

走るいちご ~第一章・ファイナル~

さて。

今日の更新は、先日の記事の、その後の話です。
アホボケカスが売りのこのどんつき~の中、意外や意外にファンの多い「走るいちごシリーズ」。


それは、とある土曜日、いつものように陸上の練習から帰ってきたいちごが
「ママ。いちご、本選のメンバーに選ばれたよ」と、そう淡々と、もうそれはまるで
「ママ。回覧板来てたよ」ぐらいの、そんな淡々とした感じで言ったので、私もつい

「ああそう」

と、そう普通に聞き流してしまった。


<間>


「…っていうか今なんて言うた?本選メンバーってあの駅伝大会の?」と、追って私はビックリしたんだが
いつも通り、練習で着ていたジャージや体操服を洗濯カゴに入れてるいちごを今一度とっ捕まえて

「やったやん! いちご、ようここまで頑張ったな!」

とか、取って付けたように言い直すのもなんかアレなんで、私も、もういつも通り、
それはもう普段の記録会や競技会と同じくいつも通りに、「大会当日はお弁当いるん?」 と、いちごに聞いた。


ええ、わかってます。
みなさんに突っ込まれるまでもなく、ほんま最低なオカンやな、と自分でも思います。
子どもがこれまで二年かけて頑張ってきたその目標を達成したことをまず誉めてやるでもなく、「お弁当いるん?」 てアンタ。

そやけど、言い訳するわけじゃないけど、こんなんもうしゃあないやんか?
いや、この二年間の目標を達成したいちごはもうほんまに凄いと思いますよ。
これまでほんまによう頑張りよったんやろうなと思うしね、元々走るん遅かっただけにそれはもうほんま凄いと思う。
でもあんな淡々と言われたらな、「ああそう」って、それはもう「つい」、ついそう言うてまうって。
まして私は「走るいちご」の背中を時折垣間見てきた程度のオカンなんですから、今さらになって


「あなたならきっと出来ると、ママは信じていたわ!」


とか言うて抱きしめるとかもなんかシラこいし、つーかもう第一声で「ああそう」って言うてもーたし。



てなわけで。


その大会で「走るいちご」を、私とももと彼氏さんとオトンとで観に行くことになったんだが、
駅伝とか走ったことない私は実際走る人の気持ちとか何が励ましになるとか全くわからんので、
ここはもう全面的に「走るいちご」の言う通りしようと思い、「ママらにはどこに居てほしい?」と聞いた。

するといちごは、1500メートルほどのその距離を走るイメージが自分の中ですでに描けていたようで
「いちごの走る区間の三分の一ぐらいのとこに橋があるねん。そこまでは自分で頑張るから、その橋を渡ったとこから先にバラけて居てほしい。橋を渡ったとこにおじいちゃん、中間点にK兄(彼氏さん)、ゴール(次の中継点)の前にママ、の順番で立って、いちごの名前か学校の名前かゼッケンの番号を呼んでほしい。ほんでママはいちごが走って来るのが見えたら、『いちご、ラスト上げろ!』 って思いきり声かけてほしいねん。そのママの声が聞こえたらラストまで全力で上げるから」
と、いった超具体的な指示を出してきた。

余談だが、
オトン(←中学高校陸上部で長距離と駅伝やってた)はゴール前に自分が居たかったようでその配置に若干不服そうだったが
「そこまで自分一人で頑張って走ってきて、何より一番に顔を見たいのがおじいちゃん、なんかもよ?」
とか、そんなん(適当www)言うたらなんかちょっと機嫌良くなったのでセーフだった。



てなわけで、大会当日。



朝6時、「体、温めとく」と言って家を出たいちごは一緒に走る仲間と少し歩いたり公園でストレッチしたりして、
一旦帰ってきて朝ご飯を食べ、お弁当と水筒と、走った後に羽織るバスタオルやらなんやが詰まった大きなリュックを抱え、
彼氏さんのお兄ちゃん(陸上経験者)が送ってきてくれはった「箱根神社(駅伝にちなんで?聖地?)」のお守りを握って、
号砲の4時間近く前の、朝の7時前に「行ってきます!」と、いざ出陣した。
と、そんないちごを見送った後、私は「まだまだ時間あるから二度寝しようw」と思っていたんだが、
「仕事休みの日にこそやっとこう」の家事等で「ラッキー二度寝w」が出来ずに時は過ぎ、ももと彼氏さんとオトンとで、
交通規制がかかる(*)ことも見越して、いちごが走ってくるであろう一時間前にタクシーでその区間の場所に行った。
(*)国際マラソンとか全国駅伝とかで走らはるのと同じ大通り(一般道)をあちこち止めてやらはる大会なので。

と、そうして現地についたものの、「ラストまで全力でピッチ上げる」に適した距離が掴めず
「これぐらいあればスパートかけられるか?」とか「いや、もうちょっと伸ばしてもいけるかな?」とか
そうしてゴール(中継点)から自分の足で何度か走って行き来して、ゴールの200メートルほど手前に待機することにした。
と、そうこうしていたら、「応援行くで!」と言ってくれていた笑いの師匠こと兄貴から「着いたよ」とメールが来たので
「私は次の中継点の手前にいます」と返したら、兄貴が可愛い応援団の娘ちゃんらを連れて私がいるところまで歩いて来てくれた。
そうして兄貴となんやかんやしゃべってたら、そろそろ第一区がスタートしたぐらいの時間になったんだが、
いちごの走る区間はもうだいぶ最後のほうなんでまだまだ時間があるので
兄貴が貸してくれた携帯ゲーム(頭の中に浮かべた有名人をコンピューターが当てよる、みたいなやつ)をしたりしていた。


って、りっさんえらいのん気やなwww
自分の娘が念願のレースを今から走るというのにwww



と思われるかもしれないが、正直その現場に立って待っていながらも、「まだ」、私にはその実感がなかったんですよね。
それこそ、ずーっと「走るいちご」を見てきたなら、そこに居るだけで、「もう」、込み上げるものがあったのかもしれんが
「あいつホンマにやりよったんやな~。てかホンマようやってきよったよな~」みたいなそんな漠然とした感じやったんですよ。

ちなみにその大会は昼間の中継を当日の晩にテレビで放送するんだが、もうそれにしても


「よーし! いちごが走るなら、ママ頑張って地デジテレビとブルーレイ、まとめて買っちゃうぞー」


みたいなんもなかったし(つーかそんな馬力もないがw)、現状のアナログ放送のVHSビデオで録画する気満々やったし
っていうか逆にいちごがいつか大人になった時、それもまたおもろいかな?wっていうのもあったんですけどね。
例えば、いちごの子どもや孫がね、


「アナログ放送ってなにw」 とか

「ぶいえいちえす びでお かせっとてーぷ(爆)」 とか

「平成生まれ、マジぱねえっすwww」 とか、


ってそれもまたなんかネタになれば、「オイシイ」じゃないですか、と。


話戻って。


と、そうこうしていたら、次第にコースの沿道に人(観客)が集まりだし、現場が「そろそろ(来る?)」な雰囲気になってきた。

するとしばらくして、いちごの走る区間の一個前の区間を観戦していたツレ(息子の学校の友達が走るとかで)から
「いちごの学校、今行ったで!」と電話が入り、だが今どの辺(観戦してるのが)なのかも言わずそいつが切ってもーたので

兄貴(もそのツレと友達)「今行ったでぇ~~~やなしに大よその順位ぐらい言わんかいw」
私「ちゅぅ~~~とはんぱやな~~~w」
兄貴「いちごの学校のゼッケンは何番やねん?」
私「○番ですわ。目標はトップ10に入ることらしいっす」


とか言っていたら、
しばらくしてもう早くもトップの子がとてつもない速さで走りこんで来て瞬く間に走り去って行った。


兄貴・私 「速っやーーーっ!!!なにあの速さ???」


かつてPTA本部役員をやっていた時、その大会の地区予選会の応援(役員の仕事)に行ったことはあるが
私の任期の時は残念ながら予選敗退で本選に出れなかったので、その大会の本選を観るのは初めてだったんですよ。
だから「勝ち残ってきたその子ら」の中でも「さらにその先頭行く子ら」のその速さにもうほんまビックリして、
「エーッ!?いちごは今こんな子らと走ってんのかよ?てか、あいつ大丈夫か!?」と私は急に心配になった。

そうしてもうまさに文字通り「俊足」で走りぬけていく子らを指折り数えていると、
いちごらが目指しているトップ10の、そのラストの「現状10位」の子が駆けて行った。

兄貴「今の子で何位や?」
私「ちょうど10位ですわ」
兄貴「そうか…」

ゴール目前のこの区間で現状10位に食い込めてなかったら、残念やけどもう無理やろな…と私は思った。
口には出さはらへんかったけど、兄貴も多分そう思ってはったと思います。


でもまだわからん。 まだわからんよ?


と、そうして固唾を飲んで「来る先」を見つめていたら、なんと次の瞬間、
沿道の人だかりの陰からひょこっと、もうほんま「ひょこっ」と、小さい体で走り来るゼッケン○番が見えたんですよ。



兄貴・私 「 ○番キタ━━━(゚∀゚)━━(゚∀゚)━━━!!! 」




私がひとつだけ言いたいことは、


おまえら ここは「淀」かとwww (関西人か競馬ファンしかわからん?)



話戻って。



遠くて顔は見えへんけど、開会式の前夜に私が縫い付けたあのゼッケン○番はもう紛れもなく「いちご」や。
いちご、早よママとこまで来い!ママここに居るで、待ってるで!頑張れ!!!走れいちご!!!

なんでかわからんけど泣きそうになった。

でもここで泣いたら「なんかあかん」気がして、私は必死で泣くのを堪えていちごの名前を叫び続けた。



続く。



  1. 2011/02/09(水) 00:24:29|
  2. 「走るいちご」 シリーズ

まだまだまだまだ走る、いちご。

さて。

今日、突然、「クリスマスのお誘い」を受けました。


「りちさん、24日か、25日って、何してますか?」と。



まあ、そのお誘いの相手は同僚のタケちゃんやったんですけどね。




私「何してますか?ってどっちも出勤やがな。シフト表見たらわかるやろボケ」
タケ「それは知ってますよ、てか私も出勤だしw 夜ですよ夜」
私「夜?夜はなんもないよ」
タケ「んじゃ、いちごちゃんたち連れてうち来ません?子どもたちがクリスマスケーキ買って~って言ってんですけど、3人じゃ絶対食べきれないから」
私「それ乗った!いや~うちもケーキケーキ言うとるんやけど、それこそ私甘いもん食わんからホールやとデカすぎてさー。しかも頼みの綱のいちごも今、甘いもん節制しとるしな」


てなわけで、クリスマスはタケ家と合同でやることになりました。




さて、そんな感じで今日の本題。


そう、この冬、いちごは「肉類・油もん・甘いもん節制」をしているのです。
何故ならば、それはひとえに「陸上のため」。なんか、そんなんばっか食べてるとええ筋肉がつかないんですって。

って、いちごの陸上熱心はわかるけど、同時に彼女は成長期の子どもでもあるので「断食」はさせませんけど
つーか、私に言わせたら、
「好きなもん止めてまでそんな必死こいてやらんでええやん~。食べたいもんぐらい好きなだけ食べろ食べろw」
って感じなんだが、それはいちごに言わせると、
「ママって…。なんか、ダメな人やな…」だそーで。


ウーン、キョウレツゥ~。


と、そんなダメ人間の私とは違い、

毎日夕方の6時まで放課後陸上練習して、どんだけ疲れて帰ってきても、「陸上を言い訳にはしない」と言い、
宿題して、ご飯・お風呂のあと、さらに晩の11時までチャレンジ(進研ゼミ)の問題集で自主勉強してるにも関わらず、
翌朝はまた6時すぎに起きて「朝練開始1時間前の念入りなストレッチ」を欠かさない、

そんなイケてる人間ないちごは、

先の(11月末開催)、京都市の全小学校駅伝予選会に出場するにあたり、そのリザーブ(補欠)選手に選ばれました。

その大会は各校男女それぞれ5名ずつの計10名とリザーブの各2名を含めて14名までエントリーできることになっていて、
学校によって、例えば5年生6年生の中からメンバーを選抜するとか、陸上部優先で選抜するとか色々みたいだが
いちごの学校では毎年6年生全員の中からその14名を選出することになっているそうで、
よって、4年生から希望者のみの練習が始まり、5年生からは半ば全員参加、6年生は特に事情がある子以外全員参加、
ってな具合で、毎年述べ3年かけてその予選会に向けて練習をしているんですね。

もう何回も書いているので、いちごにしたら「いつまでそんな昔のこと掘り返すねん」と怒ることかもしれんが
そもそもいちごは走るのが苦手で遅くて、だから4年生の時のその自由参加の陸上練習には行ってなかった。
「だって、どうせ私は走るの遅いもん」と。
と、走る本人自身がそうして乗り気じゃないのなら、
「あ、そう。ほな行かんでええんちゃう?」と、私はその自由参加の練習にいちごを無理から行かせなかった。

だが。

「学校のこと」に真面目ないちごは、5年生からのその半ば全員参加の陸上練習に参加していくうち、
「駅伝」ないしは、「中距離・長距離走」の、ストイックとも言えるその世界に彼女はどんどん魅了されていき、
「べべ(最後)から何番目」やったとこから、己を切磋琢磨し、努力に努力を重ね、2年の月日をかけ、
彼女はこの度、リザーブとは言え「その代表」に選ばれるとこまで昇ったのである。

いちご本人は「本メンバー入ること」を目標にこれまで走りこんできたのだろうが、
私はそんないちごがリザーブに選ばれたということがもうもの凄い快挙だと思った。
「よう頑張りよったんやなー。凄いなー」と思った。


てか実は、その「予選会のメンバー選出」にはもうひとつエピソードがありまして。


いよいよそのメンバー選出に重要なタイムレース(校外練習)を明日に控えた放課後の練習中、
いちごは足首をくじいたそうで、痛む足をひきずりながら、半泣きの半ベソで学校から帰ってきた。

「とにかくしっかり冷やすように」という指導を受けたと言ういちごは、目にいっぱい涙をためながらずっとじっと足首を冷やしていた。

「もう全部終わりや…。明日でメンバー決まるのに…」


正直、なんて言葉をかけたらいいのかわからなかった。
何故ならば、「その日のために走りこんできたいちごの今の気持ち」は、「それをしていない私」には、
そんなもんもうどう頑張って一生懸命考えてみても、やっぱそれは多分わからないからだ。
だから私は、「そんな君を見てきた私が思うこと」と、「私の経験上、私が思うこと」を、いちごに言った。


「もしかしたらそのまま明日も痛みが取れへんかもしれん。せっかく今まで頑張ってきたのに、直前のその怪我で、大事な本番であんたはええタイムが出せへんかもしれん。でもな、人生にはそういうこともあるねん。でもな、それで全部が全部終わりにはならへん。いちごが今まで頑張ってきたことは確実にいちごの身になってるとママは思うで?」

「いちご、言うてるやん?中学入っても陸上続けるって。ママは陸上のことはわからへんけど、ママは体操やってたから、そうして怪我した時に無理したらその怪我の後遺症が残ることは知ってる。だからもし明日まだ痛みが残ってるようなら、明日はもう無理して走らんとき。その予選会に出れへんかっても、あんたが陸上を続けていく中でまだまだチャンスはあるし、次の目標になることもきっとまたあるとママは思うよ?」


いちご黙ってうつむいたまま、私の話を聞いていた。
いちごは私の意見になんの反論もせず、同意もしなかった。
と、そんないちごに、私は、

「でもそれでもなんでも、こいつは明日全力で走るんやろな」 と思った。

何故なら、こいつは、こんな小さい子どもながらも、もういっぱしのアスリートなので。
「痛みをかばってそこそこで走る」なんてことはきっとせえへんし、逆にできひんやろう、と。

よって、その晩はもうそれ以上なんも言わずに、前に店でもらった(また試供品のw)湿布をいちごに渡した。
それは「サロ○パス」どころではない、捻挫や筋肉痛を治す即効性のある(第一医薬品の)湿布薬なんで、
逆にこれで明日になっても痛みが取れてなかったら、かわいそうやけど今回はしょうがない、と私は思っていた。


すると。


翌朝、いちごがピカピカの笑顔で起きてきて、「ママ、全然痛くないよ!」と言うたんですよ。

私「ほんまか~??まだ痛い言うたらママが『もう今日行くのやめとけ』って止めると思ってそんなん言うてるんちゃうか~?」
い「ほんまほんま!…ほら見て見て、もう全っ然痛くないしね!(と、負傷した足首をぐりんぐりん回す)」
私「あっコラおまえアホ!わかったからやめろ、あんま調子に乗んな!w」

「でももし会場で痛みがぶり返してきたら、ほんま無理せんときや?」
「寝て安静にしてたから寝起きで一時的にマシになってるだけかもわからんしな?」

と言って送り出したその校外練習で、いちごは、
「まさかと自分でも耳を疑った自己ベスト記録!」を叩きだしたそうで、
朝、家を出た時よりも、さらにさらにピッカピカの笑顔で帰ってきた。



てか、そんなんもう、
ママ(私)が今まで書いてきたどのホンより 「ステキな話」 やんか。



逆にもう ママ、 「自信喪失」。 





話戻って。


と、そんなもうひとつのエピソードもありつつ、いちごが掴み取ったその「リザーブ席」なのだが、
「本番(予選会)までの間にメンバーが変わることもあるから、各自心して、練習に手を抜かないように」
という、顧問の先生からの御触れがあったそうで。


私「え、じゃあもしかしたら、リザーブのいちごがギリギリになって本メンバーに入ることもあるかも、ってこと?」
い「うん。…でも、いちごは予選のリザーブから予選のメンバー入りを目指すんじゃなくて、来年2月の本選のメンバー入りを目指していこうと思うねん。だってな、予選メンバーに選ばれたみんなにしたら、ギリギリになってリザーブの私と交代になるってすごくつらいことやと思うねん。だから今度の予選会は、いちごはリザーブを頑張る。メンバーのみんなが一番いい状態で走れるようにサポートしながら、自分も一番いい状態のリザーブを保てるように練習続けて、まずはこの予選会を突破しようと思ってる」


それを聞いた私が言うたことは、


「そっか~。」



「もしや補欠繰り上げもあるんじゃね?」みたいな、そんなこざかしいことを言うてほんまにすんませんでした。


てか、あの時、ママが、
「その予選会に出れへんかっても、あんたが陸上を続けていく中でまだまだチャンスはあるし、次の目標になることもきっとまたあるとママは思うよ?」
とか、そんなん言うまでもなかったのかもしれんな。

何故なら、やっぱあんたは「誰かと戦ってる」わけじゃなくて、「自分と戦ってる」んやろ。
だからあんたはそうして、強く厳しく逞しくも、なお、その努力を共有してきた仲間に優しいんやろな。



いちご、頑張りやー。

なんかほんまに泣きそうになったら、また、ママのとこに帰ってきい。
ママはなんにもうまいことよう言われへんけど、でも、ママはずーっとここにいるから。



あんたがそうして走ってる後ろ姿、ママは大好きやで。
  1. 2010/12/15(水) 02:53:35|
  2. 「走るいちご」 シリーズ

まだまだまだ走る、いちご

さて。

先日の兄貴のライブで元同期のツレにだいぶだいぶ久々に会うた時に

「いちご(長女)に陸上の靴買うたったんやて?」

と不意に言われ

「うわこいつ、『どんつき~』マメに読んでやがるwww」

ということがその一言でもうわかって

「うんまあな。」

みたいな、そんなぶっきらぼうな返事を私はその場でそいつにしてしまったんですが。

なんかね~こう、妙に照れくさいんですよね。「読んだで」って面と向かって言われるのが。
もちろん「普段の自分」と「書いてる時の自分」を分けてるわけではないし
まして私は職業作家ではないし、そんな大したモノも書いてませんが、
なんか照れるんですよ。「読んでくれてありがとう」っていう気持ちはあるんですが、
いかんせん、なんか照れてまう。

あの時はごめんな、ひらちん。決して機嫌が悪かったわけではないからなw


というわけで。

そんなお詫びもかねて、今日は「いちごの陸上を気にかけてくれてるひらちん」への更新ですw



いちごは相変わらず走ってますね~。



この夏休み中もいつも通り、毎日7時過ぎから学校行って、朝練で走ってますね。
その続きで学校の夏期補講や部活やプールに出てると思うので夕方4時頃まで家にいない、と思う。
「と思う」、というのは私もやはり毎日仕事で家にいないので、いちごの活動の詳細がわからんのです。
そしてそれに伴って、もももお弁当持ちで毎日朝8時から夕方6時までがっつり学童保育のお世話になり
児童館で連れだって学校のプールに行ってるので(低学年のももは夏期補講がない)
夏休みに家で休んでるひとがうちには一人もいない。日中は普段通り家の中は空っぽです。

朝、出勤前にももの弁当作りといちごのお昼ご飯の作りおきをせなあかん分、
私は普段よりせわしいことになるので、夏休みがある彼氏さん(学校勤め)が
夏休み中、うちの家で昼間まかないさんをしてあげようかと言ってくれたんですが私は断った。
何故ならばどのみち、いちごが来年中学校に進学したら毎朝お弁当を作ることになるので
たかが一ヶ月で弱音を吐いている場合ではないと思いまして。
つーかうちには旦那さんがいませんから、旦那の毎朝の弁当作りや、
変な時間に帰宅してきて(「仕事や!ww」と全国の旦那衆からクレームが来そうだがw)
二回晩ご飯の用意と後片付けをせんならんという手間がかからんのですから、
それぐらいでしのごの言うなこのヘタレがと、そう自分を戒めながら。



話戻って、「まだまだまだ走るいちご」。



いちごは来年冬のでかい駅伝大会(大文字駅伝)の本選に学校チームが出れること、と
その予選・本選メンバーに自分がエントリーしてもらえること、を目標に走っている。
のだろうと、私は思っているんですが、
いちご本人が一体何を目指してこの暑い中、朝も早よから走り続けているのかは実際私にはわかりません。

こないだ個人懇談会でいちごの担任の先生(兼陸上クラブの顧問)が言うてはったんですね。
「いちごさんはほんま、いつも前だけを見て前に向かって懸命に走ってるんですよ。手を抜いて走ってることが一瞬もない。個人のタイム的にはあと二人抜いたら選手に入るかな?という感じです。いちごさんのタイムが上がるとチーム全体のタイムが上がってくる。いちごさんはうちのチームのメーカーなんです。いちごさんのタイムが伸びるとチームのタイムが伸びる。いちごさんが頑張るとみんなも頑張る。いちごさんはいつも一生懸命に前だけを見て懸命に走っています。いつも、いつでも。私は大文字駅伝を元にいちごさんに陸上の指導をしていますが、いちごさんが目指していることはもしかしたらそれとは違うのかもしれないと思う。お母さん、是非一度練習を見に来てやってください。見てるこっちがもうホンマ熱くなるから」と。




「だが断る」



何故ならば、朝の7時過ぎからの朝練を休みなく走っていない私には、
いちごのその懸命な朝練を見たところで正直やっぱり
「いちごが何を目指して朝からこうして走っているのか」
を、やはりわからないのだろうな、と思うからです。

それを今ちょっと垣間見ただけの誉め方は、返って、
それを真剣にしてる人に失礼にあたると私は思うんで、
ならばもういっそ、私は「いちごの陸上」に関しては変に関わらないほうがいいやろうと。

いちごは何か目指してることがあるから、多分めっさ走っている。
そして私は「それ」が何かわからないが、
朝、なんか「いってらっしゃ~い」といちごを送る、なんかそれでいいかなと。




そんな私がひとつだけ思うことは


自分が駅伝代表にエントリーされなかったり、そもそも学校チームが予選で落ちたとしても
「あの頃はもうほんまずっと走ってたわ~」っていうことはきっと、いちごの中に何かを遺すと思う。
それが将来、達成感として残るか、しんどかった思い出として残るかはわからへんけど。

でも、「結果はどうあれ、あの時あの頃、自分は何かに向けて必死で取り組んだのだ」
というその何かをいっぱい残せるのって、子どもの頃だけかもわからんよなと、今、私はそう思う。
大人になると、「自分がどれだけ努力してきたかの過程」よりも、
「で?結果は?」だけを求められることのほうが断然多くなるから。

いちご。

君が今「ダサいw」と気にしている「太股の短パン(陸上トランクス)焼け」は次第に薄くなっていくやろうけど
君がそうして走り続けたこの夏のことはこれからもずっと君のそこに居る、と私はそう思うんだぜ?

自分の頑(頑固)を張ることを人から誉めてもらえる時期って、人生の中ではホンマに一瞬なので
大人になったら「結果出せたやつだけが頑を張れる、張ってもいい」ってことになってくると思うんで、
そういう部分をまだ求められてない今のうちにもう好きなだけ頑を張ればいいとママは思うぜ?



いちご、なんか頑張りやー。






ただ、ママがひとつだけいちごにお願いしたいことは


ママの脛はもの凄くか弱いので、
ある程度の歳になったら「頑固」と「妥協」の折り合いをつけて、社会に出てね(ハアト
  1. 2010/07/26(月) 02:53:54|
  2. 「走るいちご」 シリーズ

走れいちご・2

さて、 この 続きです。


それは、いちごの今の走りを見た私の本当に素朴な疑問だったんですが、私のその質問に対して先生は、
もう満を持したかのような勢いでいちごの「走り」について熱く語り始められました。

先生の話を要約すると、

いちごはなんせ足(脚?)のバネが非常に強く、またコンパスも長いので、走る時の歩幅が広い(大きい)のだと。
だからこう、ターン、ターンと飛ぶような走り方(ストライド走法)で長距離を走るらしく、
だが、今の(日本の?)長距離走の指導では、スタスタスタ…と狭い(小さい)歩幅で
ちょこまかと回転を上げて走る走り方(ピッチ走法)…例えば、忍者や侍の走り方みたいな?が
長い距離を走る上で最も足に負担がかかりにくいのではないか、ということからそれが主流なのだそうで
先生もこれまでなんとかいちごの走りをピッチ走法に変えていく指導に尽力してくださったのだが、
でもやはり、いちごはストライド走法で跳ねるように走った時のほうが俄然タイムがいいのだと。

ちなみに、いちごがそうした走り方をすることは去年の個人懇談会でもちらっと聞いたが
外野の私がなんか「ネットで調べたんですが」(←爆)とかそんなんして中途半端に絡むより
走るいちご本人とその指導者である先生で考えてしてもらうのが一番だと私は考え、
いちごが走ることについて、あれから今日まで私は全く一切絡んでいなかった。

話戻って。

では、いちごのようなストライド走法で長距離を走ることは絶対に不可能なのかというとそうではなく
例えば野口みずき選手のようにストライド走法で長距離をまさに跳ねるように走る選手もいるのだと。
よって、(現段階では?)いちごのその走法を無理から変えるというような指導は見送り、
いちごにとって一番走りやすい走り方で筋力とタイムをより伸ばしていく指導に変更されたのだが
「正直、この靴(ライフのワゴンセールで買った運動靴w)では、いちごの踵にはかなりの負担が来ているのではないか?」
と、先生は以前からずっと思っておられた、と。
「(セパレートタイプのクッションゲルが付いておらず、底も薄い)普通の運動靴」では、
いちごのような走法の選手が本気の走りこみ訓練をしていくことは物理的にもうかなり厳しいと。



私「そう言うたら、踵が痛いって近頃よう言うてますね~」
先生「最近私も彼女から少し踵の痛みについて聞きました。だからそれとなく靴のことも話してみたんですが、でも彼女はお母さんが買ってくれたこの靴で自分は頑張って走るんやと言うので、そんな健気ないちごさんに感動して…。それと……やっぱりお金がかかることなんでね……。だからお母さんからのその言葉を私は本当に待ってたんですよ」
私「そうでしたかー。なんか色々ご心配おかけしてすみませんww私は特に陸上競技に精通もしてないんで、小学生の陸上なんか正直、スーパーのワゴンセールの安い運動靴で充分やろ~とか思ってたんですよねー。でもこないだいちごの走りを見てほんまにちょっとびっくりしてしまって。 うわ、この子本気で陸上やってるわwって思ってね」
先生「そうなんです!彼女は本当に真面目に努力する選手なんです。だから、あの靴でも 結果を出してきたんです」
私「本人はここまでそうとう頑張ってきたんでしょうね。絶対に練習をサボらないことには前から感心してましたけどw」
先生「私も彼女の頑張りには関心しています。 あの靴で 競技会のトラックを懸命に走るんですから」
私「そうですか~」
先生「でももう あの靴は いちごさんの走りについて来れてないんですよ」
私「な、なるほど……。」
先生「ああ~嬉しいっ!お母さん、私ちょっと涙が出そうです。…そうか~いよいよいちごさんも あの靴 ではなくシューズで走る時が…。今からとても楽しみです。きっともっとタイム上がりますよ!」
私「は、はあ……。」




ひとつだけ言いたいことは、先生、


「あの靴」の悪口言いすぎwww



「あの靴」で今までずっといちごに走らせてきた私にはもう全く全然謝らなくてもいいのですが逆に


「あの靴」を売っているスーパー、「ライフ」に謝れ。




話戻って。


最新モデルは15000円辺りを下らないと思いますが去年の型落ちなら少しぐらいは安くなっていると思います、
という、先生からの具体的な購入アドバイスに、私は
「ええっ???ちゃんとした陸上の靴ってそんなするんですか???ちょw高かっ!!!」
と、もうだいぶビックリして思わず慌てふためいたのだが、
「えーーーと前言撤回、話白紙で。やはりいちごにはライフの運動靴で、今後とも何卒ご指導のほど宜しくお願いします」
などとはもうよう言えんぐらい、先生がテンション上げ上げになっておられたので、私もいよいよ腹をくくり
先日の日曜、先生がご教授くださった「京都で本格的に陸上シューズを扱っている店」をいちごと一緒に廻った。




だが、「お年頃」のいちごと私は、そこでまたひと悶着ありまして。




21.5センチといういちごの足のサイズは「本気の陸上シューズ界」ではちょうど、
ジュニアの最大とレディースの最小のちょうど穴(盲点)とも言える、そもそもごく品薄なサイズで
四件目でやっと、いちごに合うサイズの陸上シューズを扱っており、在庫がたったのひとつだけあったのだが、
それは色やデザイン的にあまりいちごの好きな感じではなかったらしく、いちごはちょっとスネていた。

いちご「赤が良かったな~…」
私「てか、あんたの足のサイズに合うシューズは作ってる数自体が少ないんや。四件廻ってあんたもわかったやろ?だからこのサイズがあるだけでもかなりめっけもん(ラッキー)で、色やデザインなんぞ選べへんと思ったほうがいい。考え方を変えろ」
いちご「え~~~。…2センチ上のサイズやったら赤もあるのになー…」
私「あんたの足のサイズは今(2センチ上の)23.5センチじゃないんやからそれは諦めろ、現実と向き合え」
いちご「いちごはなんで21.5センチなんやろう~。23.5センチの人はいいなあ~~赤が履けて……」
私「……てかさ、いちごよ。あんたは今、何をしにここに来てるんや?」
いちご「陸上の靴をママに買ってもらいに来てる」
私「ほな、赤が良かった~~23.5センチの人はいいなあ~~とかそんな話よりも走ることだけを真剣に考えろ!オシャレがしたいんか陸上がしたいんか、はっきりせえ!」
いちご「……。」
私「まあ気持ちもわかるけどもさ。でもママはな、あんたが走る時に痛いその踵がな、ちゃんとした靴で走ることでちょっとでもマシになってあんたがもっと思いきり走れるようになったらええなと、ママは今そのことだけを真剣に考えてるんやで?それに対してあんたは一体どう思ってるんや?」
いちご「……。ママごめんなさい。いちごも走ることだけを考える…」
私「ほな、走ることだけを考えた時、その靴はいちごにとってどうなんやさ?」
いちご「(履いてその場で跳ねたり駆けたりしてみる)うん、痛くないよ!」
私「おっけ。ほなもう早よそれ買うて帰ろうや。ママはもう正直歩き疲れたぞ~~~ほんでお腹もすいた」
いちご「うんww」

いちごと私のそのぶつかり稽古みたいなトークをずっと横で不安そうに聞いていた店員の若い兄ちゃんが
とてもとてもホッとした表情で「…えっと、そうしましたらこちらでよろしいでしょうか?」と再確認し
いちごが「はい!」と答えて、私たちは兄ちゃんの案内のもと会計レジの列に並んだ。

並んで待ってる時にいちごがそっと小声で「ママ、陸上の靴買ってくれてありがとう」と言ったので
私は何故か妙に照れてしまって「おう。」とだけ言った。

そしてその背後では、半日この買い物に延々と付き合わされていたももが
「あー、ももちゃんもちょっとこのくつではりくじょう走れないかもしれんなあ~~~」
とか、わざとらしくつぶやきながら、いちごに便乗して自分も陸上の靴を買ってもらおうと画策していたが

いちご「てか、ももちゃんの靴のサイズ、多分ないしw」
彼氏さん(←おったんかいw)「てか、ももは陸上やってねーだろw」
私「ももちゃんもいちごちゃんぐらい一生懸命陸上の練習してママの気持ちを動かすことができたら、その時はももにも陸上の靴買ってあげるよ。ついでにちょっと言うたぐらいで何でも買うてもらえるほど世の中そんな甘くありません」

と三人がかりで一蹴され、ももの便乗作戦はあっさり失敗に終わった。




あれから一週間が過ぎ、いちごはやはり黙々と走り続けています。



「ママ、今日はタイムが何秒上がったよ!」とかそんないちいちの報告はこれからもママにはいりません。
その感動は、共に走る仲間や君の頑張りを日々見ていてくださる先生とで、したらいい。
そしていつかまた、「えええっwwマジでかww」と、そんなふうにママをビックリさせてください。



走れいちご。


いずれもっと遠くなりやがてきっと見えなくなるであろうあんたのその後ろ姿を、ママはずっとここで見てるしな。

  1. 2010/05/23(日) 00:56:19|
  2. 「走るいちご」 シリーズ
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Author:りっさん

京都に生まれ京都で育ち、          放浪の末、京都に舞い戻った女

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