さて、
前回のミナミさんに続いて、今日は、
まだ少女だった頃の私にとって、もう一人のアイドルのお話を…。
他愛ない昔の淡い恋の話って、なんでこんな楽しいんでしょう?
え?おまえの恋バナなんかどうでもいい?ここは場末の居酒屋か!って。
そんなん言うなや〜。まあ聞けや。
私の、レモンの季節のことを。←意味不明。
大人の階段昇る〜君はまだ〜シンデレラさ〜。←思いつき。しかもH2O。
その人は、高校の先輩でした。
私が1年生の時、二つ上だった人で、
でもダブってはったんで、二回目の2年生だった。
うちの高校は、ちゃんと勉強してたやつもいっぱいいるが、
なんかホンマ自由やったんで、遊ぶやつはとことん遊んでいた。
その人もわりと遊んでる側の人で、
っていうかホラ、なんか「目立つグループ」とかありますやん?
行事の時とかに真剣にバカやって盛り上げたりするような。
その集団の一人で、でもその人自体はそんな目立つタイプでもなく、
こう、ツレ(仲間)らが休み時間に食堂の横とかで
コドモのように水風船の投げあいとかしてじゃれてふざけてんのを
「フッ。何やってんだよ」って感じでクールに横目で見て微笑んでいて
「おまえは何を一人でたそがれてんねん!」とか言うて
みんなから水風船の集中砲火を浴びて、
「うわっ!ちょーやめろや〜」みたいな、なんかそんな人。
雰囲気的にわかるかなあ?
派手なグループの人なんやけど、本人はそんな派手な人ではなく、
みんなを引っ張るリーダータイプでもなく、率先してスタンドプレイもせず、
だから後輩の私らとかも、
「顔は知ってるけど名前知らん…でもめっちゃ男前やんな〜!!」
っていう、なんかそんな感じの人で、
多分男同士の中では、
「おまえはええよな〜。黙ってるだけで女が寄ってくるねんから」
とか、なんかそんなん言われてそうなちょっとシャイな感じの人。
…前出のミナミさんもそんなタイプなんで、私はきっとそんな系の人に焦がれるんやな。
だから、だいぶ長いこと、その人の名前がわからなかった。
休み時間のたびに、食堂の横の中庭(そのグループのたまり場)で
なんかふざけたり、踊ったり(ジャネットジャクソンとか流行ってた)
なんかそんなんしてはるのをこっそり見に行くのが楽しみで、
あ、もちろんその人は踊ったりとかしないんですけど、
たまにボソっとしゃべりながら(しかも聞き取れないぐらいの声で)
基本的に「フッ」て笑って見てはるだけなんですけど、
そんな彼を見たいがために毎時間毎時間、
ツレと一緒に食堂の壁の陰に隠れて、
限りなくストーキングに近いおっかけをしていた。
手ぶらで立ってるとか変なんで、
いや、その人からバレるような場所からは見ませんけど、
廊下通りすがるやつらの「何この子ら」っていう視線が痛いんで、
張り込みの刑事+コーヒーにあんぱん、のイメージを真似て、
食堂でブリックのコーヒーとかフルーツ牛乳とか買って飲みながら張ってた。
名前が知りたいなあーと、ずっと思っていた。
夜寝る前とかに思い出して、彼の名前をつぶやいたりしてみたいと。←怖いから。
ツレとかに頼んで、部活とかの先輩経由で探ってもらったりしたんやけど、
「サトウっぽいらしい」とか「ヤマモト的な名前」とか
適当なことばっかり言うて、みんな真剣に調べてくれなかった。
なので、一緒に張り込んでたツレと、なんとか彼らの会話から
その人の名前を聞き取ろうと必死で聞き耳を立てていた。
そんなある日。いつもの中庭で。
自転車にまたがってるその人と、
その人と仲のいい後輩(2年生)のやんちゃグループの人がなんかふざけていて、
その2年生の人が、その人のチャリケツに強引に飛び乗ったりして、
その人が「おまえやめろやー」とか言って笑いながら振り落とそうとした時、
「ちょ、カエラさん!!」
って、その2年の人が叫んだ。
私とツレは、顔を見合わせた。
私 「今、カエラさん、って呼ばはったよな?」
ツレ「私にもそう聞こえた」
私 「カエラ、さん?」
ツレ「…なんか、変な名前……」
私 「うん…」
ツレ「でもそう聞こえた…」
私 「聞こえたよな…」
私とツレはそれからもずっと、
「もしかして、カワハラさん、の聞き違いなんじゃね?」とか
「実はハーフで、カール・エダさん、なんじゃね?」とか
なんか色んなことを言いながら、
「でも絶対間違いなくカエラさんって聞こえたよな!」って話に結局行き着き、
その人のことを「カエラさん」と、聞こえた通りのその名前で呼んでいた。
私と、私の付き添いのそのツレがしつこくおっかけしてるのを呆れてた他のツレらにも
「カエラさん」の名前は徐々に浸透していき、
「またカエラさん見に行くの?」
「りちはホンマ、カエラさんが好きやな〜」
とか、普通にもうその人は私らに「カエラさん」って呼ばれていた。
やがてバレンタインの時期になり。
私はそんなんカエラさんにチョコレート渡すとか絶対無理とか思ってて、
そんなん違って、告白したいとか違ってカエラさんを見てるだけでいいから、
とか思っていたのに、ツレらがよってたかって
「おまえのカエラさんへの愛はそんなもんか」とか
「俺やったら付き合うどうの別として後輩の女の子からチョコ貰ろたら嬉しい」とか
なんかやいやい言うて私の乙女心に揺さぶりをかけてくるので、
「わかったわ!ほなチョコ渡したるわ!おまえら見てろ!」
みたいな話になってしまって、私はカエラさんにチョコを渡すハメになった。
時期同じくして、一緒にストーカーしてたそのツレがようやく、
「あの人の名前は本当はタチカワさん(仮名)というらしい」
という確かな情報を入手してきた。
私 「タチカワさん???全然、カエラさん違うやん!!」
ツレ「そのことなんやけど、あの時のことをもう一度思い出してみたんやけど、
多分(あの2年の先輩は)、帰ろうとしてたタチカワさんを、
帰らさん!…って言わはったんちゃうかなと思えてきて…」
私 「今頃そんなんピンとくんなよ…。もう完全にカエラさんやのに」
ツレ「でも、でも解ってよかったやん!チョコ渡す時にカエラさんとか言わんでよかったやん!」
私 「そらそうなんやけど…」
でも、タチカワさんっていうその名前は私の中ではやっぱり違和感があって
やっと探り得た「タチカワさん」というれっきとした本当の名前があるにも関わらず、
私もツレらもやっぱり「カエラさん」と呼び続けた。
そんなこんなでバレンタイン当日。
一時間目と二時間目の間の休み時間も
二時間目と三時間目の間の休み時間も
三時間目と四時間目の間の休み時間も
私はカエラさんにチョコを渡すことが出来なくて、
姿が見える距離まではいけるんやけど、
むこうの視界に入る距離まで、どうしても踏み出せなくて、
昼休みの時、固唾を飲んで見守ってくれていたツレらに
「ヘタレ」「ヨワムシ」「意気地なし」「アホ」「ちび」「Aカップ」
「何をやらせてもダメなやつ」「俺にきつねうどん奢れ」とか
なんかもう気の弱い子やったら登校拒否になりそうなことをいっぱい言われた。
それでもやっぱり、次の休み時間も踏み出せなくて、
とうとう放課後になってしまった。
「おまえあかんわ、イケてない」とか
「はいはい、おわりで〜す」とか言いながら、
みんなが私を見捨てて、部活やらバイト行くやらで散らばろうとした時。
食堂の横の中庭でチャリにまたがって友達となんかしゃべってるカエラさんが、
廊下の端にいる私らのとこから見えた。
「ちょー、カエラさんまだいてはるやん!」
「行けーりち!!!」
「頑張れ!これが最後のチャンス!」とか勢いづけられて、
私は学園ドラマのヒロインみたいに長い廊下をダーって走って、
息を切らせながらカエラさんの前に飛び出した。
カエラさんはびっくりしていた。
びっくりっていうか、なんかもうギョッとしていた。
「あの、これ…、えっと、今日バレンタインで…」
とか、なんか締まり悪くしどろもどろで言いながら、
朝からずっと、
出したり引っ込めたりしてぐちゃぐちゃになってたチョコの袋を渡した。
ちょっと泣きそうになった。
カエラさんの頬が緩んで、友達に「おおーっ」とか冷やかされながら
「あ、ありがとう」ってもらってくれた。
緊張でぶっ倒れるかと思った。
カエラさんは「どうしたらいいのかな」みたいな感じで、
なんか去るに去れず、帰るに帰れず、っぽかったので、
なんか私が先に去ったほうがいいのかなとか思って、
「さようなら!」って言うて元来た廊下をダーって走って戻ろうとしたら
廊下の陰からその様子を伺ってたツレらがわっと飛び出してきて
「りち、やったやん!」
「うわこいつちょっと泣いてる〜!」
「ようやった!よし、肩車したろ!」
とか言うてやんや騒いで、
私は何故か、男のツレの一人に肩車されながら
なんかもう祭りみたいな状態でぐちゃぐちゃになりながら撤収させられた。
肩車の上からちょっとだけ後ろを振り返ったら、
明らかに引きながら呆然とこちらを見ているカエラさんが遠くに見えた。
淡い恋の終わりを確信した私は、次の日からストーキングをやめ、
そして、三学期が終わる頃、風の噂で
カエラさんが学校を辞めるらしい、と聞いた。
もうきっとこれで二度と会えなくなるんや、と思ったその時、初めて、
ずっと遠い人だったカエラさんと、話とか、してみたかったな…と、思った。
- 2007/03/05(月) 00:26:07|
- 思い出のネタ
-
| トラックバック:1
-
| コメント:11
今日はグダグダ前置き無しでいきなり本編。
高二の秋から、私はとあるお好み焼き屋で高校卒業までバイトしていた。
前出の、ヤ○ザ集会があった喫茶店のバイトをある事情で辞めてから、
そのお好み焼き屋のバイトを主軸に、
シフト入ってない日はガソスタやら何やら他のバイトも入れて。
もう働きづめに働いてましたね、あの時期は。
授業はブチっても、バイトは休まねえ!みたいな。
で、そのお好み焼き屋。
あのね〜。ちょっと変わった店やったんですよ。
いや、普通のお好み焼き屋なんやけど、姉妹店がなぜか、
祇園の先斗町にあった、ボーイズ・ショー・パブ、っていう。
てか、元々水商売の世界でばっかりで商売してきた支配人が、
何を血迷ったか普通のお好み焼き屋もやっていた。
と言ったほうがいいのかもしれない。
てか、普通じゃなかったけどね。
店は、カウンターが十数席と、並列してテーブルが三卓ほどあって、
奥に畳の座敷が六卓。(四卓やったかも?)
居酒屋風お好み焼き屋の走り、みたいな感じで、
おつまみ系鉄板焼きメニューも、ドリンク類も充実してた。
つーか、元々が「夜」の人が経営してるんで、そうなるわな。
てか、「普通じゃない」のは、そんなところじゃないんですけどね。
うん、あのね。
姉妹店のショーパブで働いてた社員の兄ちゃんらが、
人事異動とかで入れ替わり立ち代わり勤務してたんですよ。
深夜の祇園で、仕事上がりのお水の姉ちゃん(=お客さん)相手に、
「ピンドン(ピンクのドンペリ)入りました〜!(ニューボトルおろして頂きました〜)」
とかやってる人らが、
次の週にはエプロン付けてカウンターで焼きそば焼いてたりする。
ショーパブやから、当然「ショー」もやらはるんですけど、
美しくカッコよく魅せるショーっていうより、お笑い系?
まあ、関西やからね。笑いありきになりますよ。
でも、ワンドリンクとチャージ料で笑って帰られたんでは商売あがったりなんで、
口説き口説かれご贔屓さん、を作ってボトルおろしてもらってなんぼなんで、
ショーパブ兼ホストパブ、みたいなとこあったんかな〜?
つまりこの説明で何が言いたいかというと、
お好み焼き屋のカウンターで焼きそば焼いてるのが明らかに不自然な、
派手な「二のセン」の社員さんが多かった。
「いらっしゃいませ〜」のイントネーションがそもそもおかしいんですよ。
もう、「夜」のそれ。 わかります?
客を怪しい世界に誘う感じなんですよ。
「今からお好み焼き食うぞ!」な感じじゃない。
店内、電気煌々とついてるのに、お好み焼き屋なのに、なんか「夜」。
社員さんも、チーフも、そして店長自体もそんなん(水上がり)やから、
うちら高校生・大学生・フリーターのバイトとかもなんかみんなつられておかしかった。
私は恋をしてました、恋を。
これを書くのは非常に恥ずかしいけど、でも書くけど、
なんちゅうの?
付き合いたいとかそんなん違って、そんなん恐れ多くて、
ただ「ずっと見ていたい!」みたいな。
そんな人が、いたんですよ。
姉妹店から、たまに助っ人に来る人で。
私の三つ上で目尻に小さいほくろがあって髪がサラサラで背が高くて
細身やけどガリガリじゃなくて背中が綺麗な逆三角形で
男っぽくてセクシイでありながらも時には母性本能もくすぐる感じで、
見た目はミスチルの桜井さんになんとな〜くちょっと似た感じかな。
でも!その人のほうがずっとずっとずっとカッコイイけど!!!
私はみんなに「りっちゃん」とか「りち」とか「名字呼び捨て」で呼ばれてたけど、
その人は、その人だけは、「名字+さん付け」で私を呼んでくれていて、
みんなはその人を「あっちゃん」って呼んではったけど、
私は名字重視で「ミナミさん」って呼んでました。
呼んでました、っていうか、もう「ミナミさん」って呼ぶのも緊張するんで、
実際、「あの…」とか「えっと…」とか言うてたけど、
めっちゃめっちゃ優しい声で
「ん?どした〜?(どうしたの?)」 って。
もうね、あのね、赤面。
ミナミさんが遠くからたまたまチラっとこっち向かはっただけでドキドキして、
目の前の鉄板でチーフが上げたオーダーの「砂ずり」を皿ごとひっくり返しそうになる。
ミナミさんが額の汗を腕で拭いながら「鶏モモの塩焼き」とか焼いてるのを見て、
ミナミさんの両手にしっかりと握られた、あの「コテ」になりたくなる。
ミナミさんがキュッと締まった「プリケツ」でカウンターに立ってるだけで、
なんかもうバイト上がりの11時まで頑張れる気がする、むしろ残業したい!
当時、私はミナミさんのひとつ上のSさんという人と付き合っていた。
ミナミさんの先輩である、その人と。
私は、Sさんと付き合う前から、Sさんが「ただのバイトの先輩」な時から、
Sさんにも、皆にも「ミナミさんへの憧れ」を切々と語っていたので、
Sさんもそれをよく知ってる上で付き合う流れになったので、
「ミナミさんカッコイイ〜!!」
と私がどれだけのたまっても、Sさんはニコニコしてたけど、
ある飲み会(慰労会)の二次会のカラオケの時、チーフに呼ばれて言われた。
チーフ「あっちゃんがな、Sさんが最近俺に冷たい…って言うてたで〜」
私 「え?なんで?Sさんとミナミさん、なんかあったんですか?」
チーフ「仲悪くはないよ。仲いいよ」
私 「…私が、ミナミさんミナミさんって言うことがダメ、ってことですか?」
チーフ「そうとも言う」
私 「でもSさん、ミナミさんネタで私のことからかったりしてるよ?」
チーフ「だからな、そこは男心を察してやって。な?」
私 「…わかりました。…わからんけど(ブーたれ顔)」
それから私はSさんの前で「ミナミさんカッコイイ〜」と言うのはやめて、
心の中で「ミナミさんカッコイイ〜」と叫ぶようにした。
月日は流れ。
私は、高校卒業と同時にその店のバイトを辞めて、会社に就職して社会人になって。
大学を留年して、学生のままのSさんと考え方の違いが、如実に現れるようになって、
Sさんと私は、別れた。
それからしばらくして、ハタチぐらいの頃。
高校からの男友達がバイトしてる祇園のホストパブで、
「売り上げ貢献したるわ」
って、恩着せながら安酒飲んで遊んでたら。
見るからに仕事上がりのお水の姉ちゃん(=お客さん)を連れたミナミさんが、
ひょこっといきなり、現れた。
時間が止まった。
祇園に戻らはったらしい、とは聞いてたけど、
まさかここで今、会うなんて。
「私はもうあの頃の、コドモな私じゃない!」
思いきり仕事中(アフター中)のミナミさんに、
めっちゃ酔うてるお水の姉ちゃんを巧くあしらうミナミさんに、
私は、自分から席を立って、声をかけた。
「ミナミさんですよね?…覚えてはります?えっと、私、昔…」
「覚えてるよ。(私の名字+さん)やんな?久しぶり。元気?」
あの頃と同じ、変わらない、優しいその笑顔と声に、
「私、あの頃、ミナミさんが好きでした!」 と、言えなかった。
やっぱり、言えなかった。
今でも、お好み焼きを食べるたび、
あの奇妙で不思議な店のことと、ミナミさんのことと、
それと、Sさんのことを、ちょっとだけ思い出す。
- 2007/03/04(日) 02:26:19|
- 思い出のネタ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4
さて、
前回の続きです。
丸っぽ揚げ茄子弁当の衝撃に完全にやられた私たちは、
もうとどまることなくボロクソに弁当ネタで盛り上がり続けていた。
ウイーーン。
入り口の自動ドアの開く音。
どんだけダベってても、その音を聞くと反射的に体は動き、また、声となる。
客のほとんどが「一人客」な店やから、客の顔を見るまでもなく
ファーストアクションのしかるべき準備と役割分担が自ずと組まれる。
「いらっしゃいませ〜」 の発声と同時に、
トレーを掴むナガカワ、
ピッチャーの水をグラスに注ぎ、ナガカワのトレーに乗せる私、
同じく、おしぼり・灰皿をトレーの端に乗せるじょん。
そんなグレートなチームワークを見せる私らの目に飛び込んできたのは。
細い縦じまの白いスーツ with サングラス(at 真昼)真っ赤なメイド服着てる私らが言うのもあれやけど、絶対的に浮いてる。
そんなん着てる人、見たことない。Vシネマでしか見たことがない。
しかもその後ろからコバルトブルーのスーツやら、バラの刺繍入りジャケットやら、
ブルーフォックスだかの毛皮のコート着てたり、葬式帰りぐらい全身黒やったり、
かと思えば、ワイキキビーチに迷い込んだかと思うような派手なシャツ着てたり、
もう、クレヨンぶちまけたみたいな色彩がぞろぞろ入ってきた。
その集団は、口開きっぱなしの私らと、A席のわずかな客を放置プレイしたまま、
なんかまるで予約してたかのように、普通に奥のC席の大テーブルを陣取った。
ポカーンなってたら、さっきのワイキキビーチの一人が小走りに戻ってきた。
「ホット12、メロンソーダ 1 」それがオーダーなんやと気付くまでに、30秒ぐらいかかった。
とりあえず通さなあかんから、おねえさん(喫茶担当)にオウム返しで伝えた。
私 「ホット(コーヒー)12、メロンソーダ1 です」
おねえさん「…ねえ?」
いや、わかる。
なんかわかるよ。 受け答えとしては完全におかしいけど、あれやろ?
「(あの集団は何が一体どうして、なんなんでしょう)…ねえ?」 やろ?
まあ、ホールは何とかするから、あなたは早くホット12、メロンソーダ1 に着手するのだ。
無言のまま、3人で「ホット12、メロンソーダ1 」の、ホール側の準備をした。
ソーサーとスプーン並べたり、ミルク入れたり、ストロー1個出したり。
そんな一連の作業を終え、私たちは「待機スペース」に戻った。
ナガカワ「…なんで?」
私 「なにがやな。あっち(C席)見るな」
ナガカワ「ちゃうねん。…誰?」
私 「知らんがな。誰ってそらもう…あれですよ」
じょん 「ヤク……? ん〜〜。 (言うのを)やめとこ〜 こわい〜」
私 「うん、やめといてくれ。むしろ、私はあんたが怖い」
ナガカワ「じゃなくてさあ!!!……メロンソーダは、誰…?」
そこかーーー!!!アホのナガカワの素朴な疑問のせいで、緊張感は一気に喪失し、
メロンソーダは誰のオーダーか、って予想で盛り上がり始めた。
ナガカワ「ジョージやな」
私 「誰やねん!」
ナガカワ「オーダーしに来た、アロハのジョージ」
私 「ハハハハ!!!ジョージっぽい、ジョージっぽい」
じょん 「でも〜 実は〜 組長かも〜。一応〜 サクランボふたつ 入れとく〜?」
ナガカワ・私 「なんの一応やwww」
くだらん漫才してる間にオーダーが上がった。
誰が持って行く?って相談はもうあえてする由もなかった。
3人とも「メロンソーダは誰か」が気になってしゃあない。
大きいほうのトレーに、ホット12、メロンソーダ1 を3分割して載せて、3人で行った。
3人「おまたせしました〜」
ジョージ「あ、自分が(やります)」
立ち上がったジョージが「そこに置いといて」的な余計な気遣いをしたせいで、
とりあえずトレーから順に降ろしたものの、
メロンソーダの落ち着き先はわからずじまいだった。
そしてその後すぐ、
ジョージは謎のステップを踏みながらC席入り口付近にやって来て、
不思議な音程で謎の口笛を吹きながら、そのままずっとそこに立っていた。
待機スペースにいる私らと、アロハのジョージの距離、だいたい3メートル弱。
てか。ジョージ、見張り?
メロンソーダの主を暴くという楽しみを、私らから奪った上に、
さらに、「密かに聞き耳」までも奪うおつもり?
なんか、だんだんちょっとジョージにムカついてきた。
ナガカワ「ジョージはもう、ホンマいらんことばっかりしよんな〜!」
私 「なんたって、アロハのジョージやからな」
じょん 「みんな〜 なんの話〜 してはんねやろな〜?」
ナガカワ「なんかモメて誰かキレて、チャカとか出てきたりして…。流れ弾、怖ッワ〜」
私 「えー。今死にたくないな〜。彼氏とまだ一週間しか付き合うてないのに」
ナガカワ「ああ、あの変な彼氏な」
私 「変な彼氏言うな」
じょん 「え〜 ナガちゃん〜 りちの彼氏に〜 会ったん〜〜? ずるい〜〜」
ナガカワ「会った言うか、うちとこの文化祭につれてきよった。変な彼氏」
じょん 「え〜〜〜? 女子高の 文化祭に〜? 彼氏つれて〜〜〜???」
ナガカワ「彼氏違うで。変な彼氏やで。…な?こいつ、最悪やろ?」
私 「ふふん。ナガカワをうらやましがらせたろと思ってな」
ナガカワ「全然うらやましくないけどな、あんな変な彼氏」
じょん 「私も〜 彼氏… 欲しいな〜」
ナガカワ「それは、普通の彼氏?それとも、変な彼氏?」
私 「変な彼氏変な彼氏、しつこいねんもうー!黙れブサイク!!!」
ナガカワ「うっさい!チビは死ね!死ねええ〜〜キョェ〜〜!!!」
ナガカワがキ○ガイ発作を起こして私の首を絞めた。(日常茶飯事)
負けじと私も背伸びしてナガカワの首を絞めかえそうとしたけど届かなかった。
「ネーちゃん」うわあああっっっ!!!!!!!!いきなり背後から声がして飛び上がった。心臓止まりそうなほどビックリした。
振り返ったら、もはやネタの旬を過ぎたジョージがそこに立っていた。
ちゅうか、ビックリさせんな!!!しばくぞジョージ!!!!
ジョージ「便所、どこ?」
便所どこって、あんた。
今しがたまでずっとあんたが立ってたポジションの真後ろにあるんやけど。
ちゅうか、全く周り見てへんやん、あんた見張り役ちゃうん?大丈夫か?
いやいやいや、でもこういうタイプほど実は危ないからな。
なんかキレさしたらチャカ出てくるで、チャカ。ここは慎重にいかんとな。
アホのナガカワ、ノロマのじょんに任せたらえらいことになる。
ここは、こいつらよりズバ抜けてしっかり者の私が冷静かつ速やかに対応せなあかん。
「この店はもう、おまえ(ジョージ)の好きにはさせないぞ!!!」
そんな、日曜朝8時枠のヒーローモノ的使命感がやたらと湧いてきた。
「お手洗いはこちらです」
流れる川のせせらぎのように緩やかに右手を差し出し、私はジョージをご案内した。
女子便所に。「ぶほっ!!!」 「クスクス…」後ろでナガカワが思いきり吹きだした音と、じょんの堪えた笑い声が聞こえる。
私自身、「やってもうた自分」の愚かさに笑いそうになった。
ジョージは私が差し出した右手の先、女子便所のドアを見つめてキョトンとしている。
ちゅうかヤバい! アロハでイラチのジョージ(勝手に決めつけ)がキレる!
「わしがオカマに見えるかー!」とか言うて暴れだしよるかもわからん!
チャカ出てくる、チャカ!!! 早く訂正や、訂正せんと!!!
「し、失礼しました。こちらです」
体の向きをずらして左手を差し出し、女子便所の向かって右隣の男子便所を案内した。
が。
先ほど間違えて女子便所の方向に差し出した右手をしまい忘れていたので、
胸の前で右腕と左腕がクロスした状態の、なんか変なポーズになってしまった。
自分でもビックリした。
なにこの私の腕。 こんなんもうフォークダンスやん。「マイムマイム」やん。
「さあ、踊りましょう」みたいな状態で立ちつくす私を訝しげな目で見ながら、
ジョージは無言で男子便所に消えていった。
私はマッハの速さでナガカワとじょんが狂ったように笑い転げる待機スペースに戻った。
ナガカワは先ほど私が奇跡的にあみ出したあの「ハイパークロス・アーム」のポーズで
口に泡吹いて笑いながら、しつこくしつこく私を侮辱した。
ナガカワ「なにこれ?なにこれ?手品?魔法?創作ダンス?ぶはははは!!!」
私 「いやもうなんかわからん。自分がわからんww」
じょん 「あはは〜。 そういうことも〜 あるって〜」
ナガカワ「いや、無い。(ポーズ取り)これはない!なにこれ?なんかの技?宗教?」
私 「うるさいねんだまれ!ジョージがトイレから出てくるやろー!」
ナガカワ「ジョージ出てきたらまたこんなん(ポーズ)すんの?ww」
私 「せえへんわ!www」
ジョージが鼻歌交じりにトイレから出てきてからも、
ナガカワはジョージにバレるかバレないか、そのギリギリの速技で
ジョージに向けて密かに「ハイパークロス・アーム」を放っていた。
その度に私はナガカワの尻を蹴り上げて、カウンター奥に引きずって閉じ込めた。
基本的に周りを見てない見張り役のジョージはそれには全く気付かず、
なんか歌い、そして変なステップを踏みながら定位置に立ち続け、
時折、股間に手をやってチ○ポジを直したりして、
うら若き乙女である私たち3人の熱い視線を捕らえて離さなかった。
しばらくして、奥のC席がざわめき出し、
「ああ、そういやあの集団がいたんや」ということを思い出した時、
カラーチャートみたいな、恐怖の「チーム・レインボー」が奥からぞろぞろ出てきた。
結局、なんの集会だったのかさっぱりわからなかった。
私たちの意識を完全に「集会そのもの」から逸らした「アロハのジョージ」は、
なかなか優秀な見張り役だったのかもしれないと、今となっては思う。
一番威圧感のある人(ボス?)がちらりとこちらを見て、
「ごちそうさん。また来るわ」と言ってニヤッと笑った。
おねえさんは全身の力が抜けたように、ほ〜っとため息をついて、
「順番に、お茶休憩にしましょうか…」と言った。
お気楽おふざけの私らをよそに、おねえさんは真剣に心臓バクバクやったらしい。
「りっちゃんには本当にハラハラさせられたわ…」と半泣きで言われたので、
もしかして今月から時給が下がるんちゃうやろかと私もハラハラした。
その日の「お茶」のオーダーは当然、笑いながら、3人とも「メロンソーダ」にした。
- 2007/01/26(金) 21:44:49|
- 思い出のネタ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
今日は、こないだ触りだけチラッと置き去りにした思い出の出来事を書きます。
高1の時、バイトしてた喫茶店で昼の日中からヤ○ザの集会が行われた。
高1〜高2の半ばまでは、その喫茶店のバイトがメインで週3〜4日入ってて、
それ以外の日は、色んなバイトを掛け持ちしてました。
その喫茶店は、阪急沿線のとある駅前にあったんですが、
何年か前に店たたまはったみたいで、京都帰ってきたらもう無くなってた。
他の電車への乗り換え駅でもあるし、バスターミナルも隣接してるから、
人通りも多いし常にわりと混雑というか、混在、って感じの場所で。
パチンコ屋あり、サウナあり、ぶっちゃけあんまり治安もよろしくないとこでね。
歴史の長い店やったみたいで、昔からの常連さんも多かったけど、
まあほとんどが、競馬新聞と携帯ラジオと赤鉛筆必須、みたいなおっさんらやった。
創業以来一度もリニューアルしてないという、その店自慢の制服がこれまた最悪で、
昭和初期のメイドかと思うようなノースリーブの真っ赤なワンピースに、
裾に「ぶりっ子(死語)フリル」がついた、小さめの白いエプロン(腰に巻くやつ)。
ワンピースの下は自前やったけど、基本は白のカッターシャツ。
もうそんな格好で「駅前横断してコーヒーの出前」させられた日には、
駅やらバスターミナルからの視線釘付け・注目の的になってた。
トレーにコーヒー乗せてるから走るわけに行かんし、もう完全に罰ゲームやし。
出前頼みやがった雀荘のジジイの頭をごっつしばいてやりたいと何度思ったか。
そんな奇妙な店を切り盛りしてはったんは。
大人しくて影の薄いマスター。
ほとんど店に顔出さない。実は人間嫌いで人見知りっていう噂もあった。
そんな人がなんで喫茶店やってるんか、謎。とにかく謎。
「マスターの声を聞いたら、何かいいことが起きる」と、
半分おちょくった(小馬鹿にした)勝手なジンクスを、
バイト仲間で密かに作りあげてたぐらい、声聞いたことがない。
なんせ誰とも一切会話したことがなく、道ですれ違う知らん人なみに情報ゼロ。
事実上のトップ・おねえさん。
マスターの実姉で、未婚独身。50代?下手したら60代?ぐらい?
その人のことは「おねえさん」って呼ぶのが暗黙のルール。
客がそれ知らんと「なあ、おばちゃん〜」って呼んでも普通に無視してる。
「誰のこと?」みたいな顔して、一生知ら〜ん顔してるから、
おねえさんより遥かに若い、ってか、おねえさんの歳の半分もまだ生きてない、
ピチピチ10代20代の、私らバイト衆が気ぃ使って「なんでしょう?」ってお伺いに行ってた。
そのくせ口癖は「私は器量が悪いから、せめて心は美しくあろうと思ってね」。
そんなん言われても「ですよね〜」とも言えんし、あれにはみんな正直困っていた。
調理師のKさん。
自分の店があるのに何故か働きに来ていた、経営難借金オーナー疑惑の持ち主。
スベってもスベっても、懲りずに親父ギャグを仕掛けてくる。
冷ややかに「おもろないっすよ」って言うてあげたら喜ぶドM。
一人娘がうちらと同年代で、全然家帰ってきいひんみたいで、
たまに帰ってる連絡を奥さんから受けては、店の公衆電話から説教しようとするも、
いつも10秒ぐらいで「ガチャン!」って切られてあえなくコンタクト失敗してはった。
でもドMやからちょっと萌えてたであろうと思われる。
と、人物紹介したものの、この3人は今回登場せんのですけど、
まあ、なんかそんなスリートップがいた店、ってことで。
それに加えて、フリーターやら短大生、うちら高校生のバイトが10人前後いて、
平日は早番・遅番で各2人ずつ、土日祭日は各3人ずつのシフトで店に入ってた。
で、今回の登場人物は。
ナガカワ
某女子高に通ってる高校1年生。
ホイットニーヒューストンになんか似てる(=自黒・唇厚い・ショートでクリクリパーマ)
男か女か、猿かヒトか、よくわからないやつ。頻繁に奇声を発する。
手足が長く背が高い。関係ないけど、ナガカワのお兄ちゃんはかなりカッコイイ。
じょん
ナガカワとは別の某女子高に通う高校1年生。
色白のパッチリ瞳、サラサラストレートの栗色の髪をしたお嬢系。
しゃべり方が猛烈に強烈に遅く、いつもみんなとテンポが合わない。
よって、はがじょん(はがい=歯がゆい+じょん)とも呼ばれていた。
りち
私。キャラクターは、この通り。当時から変わっていない。
その日は、土日かなんかで、たまたまこの「自称・花の高1トリオ」が
3人揃って、朝のモーニングからの早番にシフトされてたんですよ。
早番は時間も長いし、基本的にフリーターのお姉さんらが入ってはったんで、
めずらしく3人で一緒に入れるってことで、朝からテンション上がってた。
やっぱ年がおないやから、バイトの中でもこの3人組が特に仲良かったしね。
店内はわりと広めで、3つのホールに分かれてて、
入り口から入ってすぐのA席(2〜4人がけのテーブル9卓)
A席をずっと抜けて奥のC席(真ん中に15人がけの大テーブル、周囲に4人がけが8卓程)
そのC席の上にロフト調に作られた二階のB席(4人がけが6卓)。
でも、こんだけ席あっても満杯になることはそうなかったんで(祇園祭りの時以外は)、
しかも、サンドイッチ・ピラフ・ナポリタンぐらいの軽食もあったけど、
ほとんどのお客さんが「喫茶」やったんで、そんな死ぬほど忙しくもなかった。
カウンターの横の、ピッチャー・グラス・おしぼりが置いてある「待機スペース」で、
密かに、カラオケイントロドン!とかやって遊んでるぐらいの余裕あった。
まあそんな店なんで、なんとなく3人で合間見てはアホなこと言いながら仕事してた。
昼に差し掛かり、おねえさんが「順番にお昼休憩してね」言わはったから、
3人で交替で、奥の休憩室にお昼ご飯食べに行って。
一応、条件として「交通費&昼・夜の食事つき」やったんで、
ご飯は店の炊飯器からで、おかずだけの仕出し弁当を取ってもらってたんやけど、
この弁当がまたなんかありえない代物で、凄かった。
食欲をそそるおかずが無い。
蓋開けたら、へこむか、ただただ衝撃受けるか、その二択。
あれ、多分200円ぐらいの弁当ちゃうか〜?ひどかったもん。
その日の弁当のメインのおかずは、揚げ茄子が丸ごと一個だった。
それにキャベツの千切りと、漬物がついてるだけ。
昼休憩を順に終えた私たちは、
今までで最強にセンセーショナルな今日の弁当の献立の話題で持ちきりだった。
ナガカワ「今日凄いな。茄子!やったな。ちゅうか、茄子???ってなったわ」
私 「しかも丸ごとやしな。せめて半分に切れ!家畜のエサか!って」
ナガカワ「あんなんで、飯食えへんっちゅうねん〜〜!!」
じょん 「あたし〜。 ご飯に〜 お塩かけて〜 食べた〜」
私 「私も塩かけて食べた!」
ナガカワ「うちも、うちも!」
…って、これ、ヤ○ザ集会の話に行き着くまでに、文字数消費しすぎやな。
ちゅうか、おまえ、いつになったらヤ○ザ出てくんねん!みたいな。
てなわけで、次回に続きます。
- 2007/01/24(水) 00:22:59|
- 思い出のネタ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4
今日、娘の学校で、担任の先生と、冬休み前の個人懇談会の後。
「校長先生が、お話をしたいことがある、と仰ってたんでご案内します」
前にもチラっと言うたと思うけど、
(旧友 K ちゃんが小学校の先生になってて、変なとこで再会した事件記事のコメント欄)
娘が今通ってる小学校は、私が卒業した母校で、
校長先生は私が高学年の時の担任の先生(現場叩き上げバリバリの女の先生)なんですよ。
その校長先生に呼ばれるとは…。てか、呼び出し?叱られる?
私 「なんか…。なんか、怒られるんでしょうか?私…」
担任先生「なんで怒られるんですか(笑)ご相談があるそうですよ」
校長室で、笑顔で迎えてくれた元担任である「校長先生」に、
オドオドしながら「失礼します…」とソファに腰掛けた。
先生「娘さんの担任から聞きましたが、お父さんのお体はどうですか?」
私 「ありがとうございます。お陰様で土曜には退院できそうです」
先生「それは良かった。地域や学校の行事にも進んでご参加頂き、感謝してます」
私 「いえいえ。そんなん好きですからね、昔から」
先生「ところで。…あなた、来年度の PTA の本部役員に入ってくれない?」
私 「ちょwww PTA 本部って!!!なんで私が……」
先生「色々忙しいのは承知なんやけど、これは元担任としての私からのお願いなんや」
先生、汚ったな〜〜〜!!!
なんですのん、その言い方。 そんなん言われたら断れへんやんかwww
私 「いや、でもね。私はここの卒業生やから、勝手知ったるで学校内歩いてますけど、
保護者としての在籍は実際まだ数ヶ月なんですよ?そんな人間が本部って…」
先生「そんなん関係ないない。誰でも最初は初めてなんやから」
私 「そやけど思いっきり、ポッと出(てきた)な、誰コイツ?状態ですやんか」
先生「大丈夫大丈夫。あなたの得意な仕事もあるし。会報誌とか、取材とかね」
私 「ええまあ…。確かにそんなんは好きですけど…」
そういうたら、先生が初めて、私が「書く」ことを誉めてくれた人やった。
国語表現、読書感想文。
それから、おそらくその先生が国語教育を勉強して独自に考案しはったんやろけど、
ざらばん紙で綴じた帳面に、学んだ物語のその後を想像して物語を書く学習。
「あなたは書く人になる。なれる。もっと勉強して、その力を更に伸ばしなさい」
と、卒業式の時、先生は私に言ってくれた。
その後の紆余曲折で、だいぶ道は変わっていったけど。
先生「それにまだ決定じゃないから。念の為、仮のご承諾ってことで。
推薦で名前が上がって、いざお願いに行って断られたらあれやし、事前調査」
うそや。先生、推薦するやろ。もう決定なんやろ。
「わかりました。お話があったら、微力ですがお手伝いさせて頂きます…」
と頭を下げた時、K 先生(前出の、高校のツレ K ちゃん)が、
「校長先生、云々かんぬん〜」とかなんとか言いながら校長室を覗き、
先生と一言二言会話した後、私をチラ見してニヤニヤ笑って去った。
あ〜もう、ツーツーや。りっさんを本部に推薦するネタ、K ちゃんも聞いてる。
なんか、頑張ろ…。「話が来たら」ね。
委員と名のつくものは、高校の時の修学旅行の「修学旅行委員」以来です。
会社の親睦会役員とかはやりましたけど、主に宴会担当で。
高二の時、スキー研修に行きました。冬の修学旅行の定番ですね、スキー。
てか、雪そんな積もらへん地域の高校生は大概スキー行くけど、
普段からバンバン雪積もる地域の高校生とかは何処に行くんやろう?
ディズニーランドとかなんかな?
とりあえず、うちの高校はスキーで長野に行きました。
各クラスで修学旅行委員というのを男女二名ずつ選抜せんならんかって、
いわゆる、旅行についての企画運営広報係なんですが。
みんなめんどくさがってやりたがらへんかったけど、私は絶対に委員をやると決めていた。
旅行委員は「下見」として、旅行前に学校から現地にスキー旅行に連れてもらえるんです。
クラスごとに泊まる旅館が分かれてるんで、各旅館の視察をしてクラスに報告したり、
ゲレンデの様子を伝えたり、バス中や食後自由時間のレクレーションを企画したり、
とにかく、学年全体の「修学旅行ムード」を盛り上げる係。
授業出てないくせに、行事とかイベントごとは好きやったしノリノリやった。
そういうイベント好きな仲間が、学年の中で男女総勢30人くらいいて、
「みんなで一緒に委員やろうや」と、それぞれが自分のクラスで立候補した。
全部で11クラスぐらいあったんかな〜確か。
うちのクラスで立候補したんは、コンダと、カンと(二人とも呼び名のまんま)、私。
担任は、クラスのおちゃらけ悪党代表なメンツに不安を感じたのか、
クラス委員の女子(キャプテンやから、キャップって呼んでた)を推薦した。
キャップは「遊びに行くんちゃうで?仕事やで?クラスの仕事!」と、
ヘラヘラしてる私らに何度も厳しく言い聞かせ、
「カンくんとりちはレク企画、コンダくんはゲレンデ調査、私は旅館調査と全体調整」
と、下見旅行の役割分担を、各自の適性を見ながらテキパキ決めた。
キャップがいなかったら、多分マジで取材もせんと遊び倒して、後日、クラスに
「なんかおもろかった!」みたいな、詳細情報ゼロな最低な報告をして、
「何しに行ったんやボケ!」と、みんなから袋叩きにされていたかもしれない。
我がクラスが誇る縁の下の力持ち、ちゃきちゃき娘・キャップの舵取りのお陰で、
下見後にクラスに貼った写真つきの壁新聞(下見旅行記)は、
「おもろい」「わかりやすい」「楽しみやな〜」と、かなり好評を得た。
「キャップがいたからやな」と、全員からもさんざん言われたが。
下見旅行当日、バスで10時間ぐらい揺られて、戸隠に着いた。
まず最初に各旅館の視察・偵察に行った。
うちの旅館の大将は、人の良さそうな白髪頭の若めの爺ちゃんで、
首を斜め45°に傾けて小刻みに震えながら、玄関まで出迎えてくれた。
ちょ。首コケてるし、なんか震えてるし。大将、なんかもう「出オチ」やん。ちゅうか、仔犬やん。
笑いそうになったけど、キャップが怖い顔で「(笑うな)」と睨んだので我慢した。
そして大将は、大人のくせに初対面の挨拶もしないで、開口一番、
「主(あるじ)として言いたいことは、桟にハンガーを掛けないでください」と、小刻みに震えながらもキッパリ言い放った。
なんじゃその注意。*この注意は旅行本番の時も、我々を玄関で迎えるなり言っていた。
桟にハンガー掛けられるんがよっぽど嫌らしい。
もう、主(あるじ)炸裂に耐えられず、玄関先で大笑いした。
カン 「なんやねん、この主(あるじ)www」
私 「ちゅうか、自分で主(あるじ)とか言うてるでwww」
コンダ「はははは!主(あるじ)警告は、桟にハンガー絶対禁止www」
キャップ「やめえさ、あんたら!失礼やろ!(でも、肩で笑ってる)」
主(あるじ)に「写真撮らせてください」言うたら、異常に照れていた。
いや、別にファンとかちゃうけど。
クラスに、うちの旅館の主(あるじ)は、こんな主(あるじ)やで、って報告するだけやし。
ある意味、主(あるじ)のファンになったけど。
その後、ゲレンデに滑りに行ったり、道端に積もった雪にダイブしたり、
また旅館に戻って大広間の広さ見て「ここでどんなレクが出来るか」と相談したり、
夜中に他のクラスの旅館に脱走できそうな梯子や非常口があるか探したり、
ヤニれるとこがあるか探したり、「持込みドリンク」を内緒で冷やせる場所があるか探したり、
全体レクのそば打ちの説明をする主(あるじ)に
「ところで、桟にハンガーを掛けるのは、特に問題ないですよね?」
と、わざと質問して、小刻みな震え→禁止の高速首振りに変化する様子を調査したり、
夜に全クラスの委員で集結して騒いだり(これが立候補したメインの理由)
とにかく、懸命に修学旅行委員の仕事をした。
そうして下見旅行が無事終了し、京都に帰る日になった。
主(あるじ)は相変わらず首を傾けて震えながら、
「待ってるからね。元気で来てね」と見送ってくれた。
カン 「おう!修学旅行本番では女とチョメチョメしてやるぜ!」
コンダ「ははは!アホやこいつ。なんで主(あるじ)に宣言やねん」
主(あるじ)「……?(ニコニコ)」
私 「主(あるじ)わかってないやん。ちなみに主(あるじ)、山城新伍行為は禁止?」
キャップ「あんたら最後の最後まで…!お世話になりました。当日も宜しくお願いします」
帰ってから、みんなで壁新聞作ってる時、キャップが言うた。
「なんかもう修学旅行終わったみたいや。楽しかった。主(あるじ)おもしろかったな」
なんや、キャップもまあまあ悪ノリ好きなんやんww
修学旅行本番のおもろかったことについては、またいつか。
- 2006/12/21(木) 21:55:40|
- 思い出のネタ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
次のページ