どんつきを右に曲がって左のかどっこ

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大学に行ってきた。その2

さて、 この 続きです。

とある薬剤師が「白い巨塔」と言った阪大病院の建物を見上げつつ、
師がそこの薬学研究室にいた頃の話などを聞きながら歩いていくと、その先が大学の敷地になっていた。
というか正確にいうと、「病院の横の中庭みたいなところを歩いているうちに、なんか大学に入っていた」。

「えー?なんで病院と大学がこんないつのまにか繋がってんの?境目的なものなかったやん。てか大阪大学ってこんな簡単に誰でも入っていいの?国立大学なのに?門番みたいな人はいないのか?」

とか思いながら、師に

「結局、今ここは病院なんですか?大学なんですか?」と聞いたら、師が
「大学病院と、大学」と、今いる風景のそのまんまを答えたので、逆に全然わからなかった。
そうして私が全然わかってないのを察したらしい師が、再度、建物に指をさしながら
「ようは、ここ(大学)の学生にとっての先生方はあそこ(病院)にいるんだ。臨床を学ぶにもなんにしても先生がいる病院が近いと便利でしょ?いずれ自分も病院で働くんだから」と説明してくれた。

確かに。
いや、でもここの学生のみんながみんないずれ病院で働くわけではないよな?
例えば、いずれ院外薬局やドラッグストアで働く薬剤師になる学生もここにはおるわけでしょ?

とか思っていたら、師がこう言った。


「そのうちわかるから」



そうしてものの2分ほど歩き、師に呼ばれてバカでかい構内全体の案内図を見た時、もう早速「そのうちわかった」時が来た。

師「今、僕たちがいるのがここね。駅を降りてこう入ってきた。ここから続くこの真ん中のぜ~んぶ、ここまでが、医学部の建物。少し離れたこのへんで、検査技師になる学生とかが学んでいる。看護師になる学生らはここで学んでいる」
私「薬学部はどこにあるんですか?」
師「ここだ」

と、師が指さした建物は、案内図のいちばん端っこの、うっかりしてると見落としそうな僻地に存在していた。
さらに面積でいうと、医学部がだいたい手の平を広げた大きさなのに対し、薬学部は親指の第一関節までぐらいの大きさしかなかった。


私「なにこの明らかな差別www こ れ は ひ ど い wwwww」
師「だろ?w」
私「看護学生の寮より遠いところに校舎があるとかどういうことwwwww」
師「そういうことw」
私「もしかして薬学部ってなにか虐げられてるんですか?www」
師「お医者様に聞けよww」
私「そういうことですかwwwww」



ちなみに私は当日、この「大学に行ってきた」をツイッターで実況中継していました。
わりとショッキングな出来事に出くわす私に、フォロワーのとある女性薬剤師姉御がこんなことを言った。


姉御「な、病院内の力関係が如実に現れとるやろう?w (医>看>>>>>(超えられない壁)>>>>>薬)」 

た し か に wwwwwwww 




話、進んで。


師に「りちおさんはこのあとまだまだ残酷な現実を知ることになるよ」とか言われながら、我々は医学部の敷地に歩みを進めた。

大学といえば、高校生の時に先輩の夜祭に遊びに行った立命館大学と、登録販売者試験を受けに行った関西大学しか入ったことがないが
阪大の中はなんかのリゾート地?みたいで緑が多くいちいち広かった。校内なのに普通にバスや車が走れる広い道路や横断歩道もあった。
軒を連ねる「渡り廊下で病院と直結している医学部」の建物はどれも立派で一流ホテルのようで、正面玄関には総理大臣かハリウッドスターでも降りてきそうなゴツイ石の階段があった。
もしかして、私のこれからの生涯賃金を全投入したとしても、あの階段の「5~6段分」ぐらいなんじゃないだろうか・・・?

私「すっげー!!!ほんまいちいちすごいっすねwww」
師「これをよく目に焼き付けておくように。このあと薬学部に行くから。しょぼいぞー!?ww」


と、そうしてどこまで続くのかわからない医学部の敷地を歩いていたのだが、
その日は天気が良くて異常に暑かったので、私はちょっとどこか涼しいところで休憩したくなった。
よってそのことを師に伝えると、ちょうど、師が「見せたい文献がある」と言っていた図書館に着いたので、そのまま図書館で勉強することにした。

その図書館も医学部おかかえのものなんだが、正しくは「大阪大学付属図書館・生命科学図書館」というらしく、
その日の夜に師の紹介でお会いした医師の話によると「医学関連の書物であの図書館にない文献はないんじゃないか?」というぐらいなんかすごい図書館らしい。

そんな「なんかすごい図書館」は、外観のイバリ感もさることながら、
中に入るとホテルのロビーみたいになっていて、入り口にディズニーランドみたいなゲートがあった。
どうやら磁器カードみたいなものを通すとゲートが開いてひとりずつ入れる仕組みになっているらしいが、私は当然そんなもの持っていない。

「なんやここ?よそ者は受け付ません感タップリやな、図書館のくせに。やる気だした高卒にも大学の本見て勉強させろや」

とか思っていたら、
師が受付でよそ者の私を受け入れてくれるよう手続きを始めてくれていたんだが、その師と、いかにも役所の人っぽい受付の女性のやりとりがおもしろかった。


師「こんにちは!」
受付「こ、こんにちは…?」
師「今日は彼女に見せたい文献があって連れて来ましたが、彼女は登録カードを持っていません。僕は持っていますよ?これね、ほら。どうぞご確認ください。でも彼女は登録カードを持っていません。ですが、彼女は怪しい人ではありません。京都から来ました」
受付「は、はい…?」
私「先生、なんかよけい怪しいからw」
師「なんでだよ。りちおさんの身分証明をしてあげているのに」
受付「で、では、登録されますか?今日はなにか身分証明書をお持ちですか?」
師「いや、登録はいいだろ。僕が登録してるから」
私「勝手に決めるwwまあ、はい、私は登録はいいです。今日その文献が見れたらいいので」
受付「よ、よろしいですか?今日は文献のコピーのご予定はありますか?」
師「ないだろ。ないです」
私「また勝手に決めるwwまあ、はい、ないです」
受付「では、こちらの用紙に記入していただけますか?仮のカードをお貸ししますので、ゲートをくぐられましたらすぐこちらの受付までご返却ください」
私「わかりました」
師「よかったよかった!」
私「・・・。」
受付「ww」


余談だが、
その「記入してくれ」といわれた用紙には、住所氏名等等のいわゆるよくある身分証明とは別に、かなり細かい職業証明欄があった。
チェック式になっているそれをよく見ると、教員・学部生・院生・看護学生・医師・技師・看護師・薬剤師、などの医療関係者の職業がずらりと並んでいたが
そこに「登録販売者」のチェックボックスはなかった。

私「(小声)ちょ!先生、登録販売者がないです!w」
師「(噴出す)www」
私「(小声)私も自分の首かけて薬売ってる医療関係者やのに寄せてもらってないとかどういうことww」
師「(小声)www 適当に丸しとけよ。会社員とかでいいんじゃない?w」
私「(小声)まあ確かに会社員ですけどなんっかこれ腑に落ちひんわーww」
師「(小声)www これからだよこれからw」



話、進んで。


そもそも私が「調べてほしい」とお願いしていた物質についての文献を見せる前に、師はまったく関係ない文献を私に「見ろ」と言って見せた。
師の解説によるとそれは、なんか血液とか遺伝子とかの研究をしたことを発表しているとある外人の文献だった。

師「中身あまり見なくていいから。ここ見てみ?発表者の連名。研究なんて実際こんな何人もでやらないんだよ。効率悪いだろ?だからね、トップに名前出てるのが実際に研究した人。あとはまあほとんど研究室の上司の名前だ。そして最後に君臨してるのが教授。研究室のボスな」
私「はあ」
師「だからつまり、今りちおさんが医療について画期的な研究をして論文を発表したとしても、それがどんなにすばらしい研究であっても、その論文は却下される。りちおさんはどこの研究室にも属していないし、後ろ盾が何もないから」
私「それがほんまになにか患者を救える研究であってもですか?」
師「あっても、だ。過去に、皮膚科の医師が抗がん剤治療について気づいて研究したことを発表しようとした時も、がん専門の組織的政治的圧力で発表に至らなかったことがある。あと、ビタミンB1をむかし日本で発見した人がいる。その人は鶏を飼育していて、鶏の脚気に気づいたことから餌のやり方をいろいろ試してビタミンB1の存在に気づいてそれを発表しようとしたんだけど、それは却下された。その人が英語の論文が書けなかったことと、その人が医者じゃなく農民であったことでね。あなたは医学の学問をしてきてそれを言ってるんですか?医学を勉強したことがあるの?っていう医者の圧力でな」
私「同じ医者同士での派閥とかもあるんですか…。」
師「あるある。…ビックリしたか?」
私「わりと」
師「それが現実だ」
私「医療に携わる人はほんまにみんな医療従事者なんですよね?患者のことを一番に考えてはるんですよね?」
師「なんとも言えないな。ただ、医療には政治が絡んでいる」


私「もし私が何か研究を発表するとき、うちの店長の連名ではだめですかね?たぶん頼んだら名前貸してくれはると思うんですけど」

師「店長wwwwww」

私「うちの店長をバカにすんなよ!!!私のボスやぞ!!!www」
 
 




師が、「りちおさんに見せたいものがあるから今回は(喫茶店勉強会でなく)阪大で勉強をしよう」と言った意味がなんとなくわかってきた気がした。
私には、まだまだ知らないことがいっぱいあると思った。
知らないことっていうか、「なんとなくあるのは感じていたけどあえて知ろうとしなかった世界」、っていうか。


と、そうして。


私のお待ちかねの文献(とある物質について今どこまで研究が進んでいるのか)を見せてもらう前に、師がふとこんな独り言を言った。



師「あ、そっか。りちおさん、英語の文献読めないんだよな。日本語の文献でないとな。じゃあ次は4階だ」 

それ 間違ってないけど なんか 腹立つwwwww


続く
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  1. 2012/08/21(火) 02:08:30|
  2. どんつき(外出)

大学に行ってきた。その1

さて。
先日、私は大阪大学に勉強しに行ってきました。

りっさん、高卒の分際で 阪大に なんの用があるんだwww  

と思う読者もいるかもしれないが、ことの始まりはこうだった。


仕事(朝の店)で頻繁に携わる、医薬品やサプリメントに使われているとある多糖類の成分について、私は自学に行き詰まりを感じたんです。
何故なら、その物質を研究する人が少ないので、私の持っている本やネットに上がっているものではいまいち満足のいく答えが得られなかった。
そこで、私が今調べのつく資料よりもっと多くの文献の在り処を知っているであろう、とある薬剤師に「それを調べてもらえませんか」とお願いした。
すると、そのとある薬剤師はわざわざ休みの日に大阪大学の図書館に行ってそれを調べてきてくれたのだ。

ちなみに、そのとある薬剤師とは この人 である。

余談だが、
私は この記事 にも書いたように、とある薬剤師の卒業大学を阪大こと大阪大学だと思い込んでいて、
それについて、とある薬剤師も「どうでもいいからめんどくさい」という理由であえて訂正しなかったそうだが、
実は師は、名古屋の大学(この大学も有名どころらしい)の薬学部を卒業したあと、阪大病院の薬学研究室に合格して研究生をしていたらしい。
なんやようわからんけど、つまり最終学歴は「阪大病院の院生」ってこと?それってばんばん賢いんちゃうのwww 
そしてさらに何故か過去には「防衛大学校」にも通っていたこともあるらしい。てかなんじゃその経歴ww
「防衛大学校」といえば思いつくのは自衛隊だが、その大学に進学する人は幹部候補生すなわちエリートで、めっさ頭良くないと入れないという噂は聞いたことがある。

師が どんだけ賢いのか もう 私には想像すらできないwww
だって わし 高卒やもんwww
ほんまに たいして勉強してこーへんかったもん いままでwww 
 


っていうようなことを言うと、高卒以上の最終学歴の人がちょいちょい
「学歴なんてその人のある一部の頭の良さをみるひとつの道具にしか過ぎないんだから、気にしなくていいよw」
とかいって励まして?くれるんだが、残念ながらそれについて私は まったく 気にしていない。
何故なら 「わしも そう おもう」 と思っているので。
よって、せっかくそうして励まして?もらっても


「はあ。(棒読み)」 


っていうかんじなのである。

逆に、私は中卒で職人になって親方になったツレに平気で言うからね。
「だまれ中卒がwwwwww」  とか。
ほんならそいつもそいつで
「高卒のくせに俺より収入低いおまえがだまってろwwwww」  とか言いよる。
「それについて」、お互いまったく気にしてないですから。
それこそ、それはそいつの「ある一部」にしか過ぎないんで、いま堂々と生きてるそいつの「その一部」を庇う必要がないんです。

余談だが、こうしたことって世の中にけっこうあると思うんですよ。
本人はそのことについてべつに落ち込んでないのに、人から「そのことで落ち込まなくていいよ」みたいに言われること。
例えば、じゅうぶん元気に生きてる障害者がなんか異常に「元気だしてね」みたいに扱われたりとか。
「いや、その人じゅうぶん元気やろw」って、見てて思います。
たぶんそうして、今落ち込んでない人がさぞ落ち込んでるだろうと想像して励ます人は、逆に自分がそうなった時に落ち込む人なんだろうなと思う。
そして、それって実はその人の深層心理の表れなんちゃうかな?とも思う。
内心「この人はかわいそうな人だ」と思ってるから、本人はそれを必要としてないのになんか励ましてあげる、んちゃうかな?って。

「心のバリアフリー」 で  いけや。



話、戻って。


そうして、私がお願いしたことを調べてきてくれたそのとある薬剤師に、
「りちおさんに見せたいものがあるから、今度休みを合わせて一緒に阪大の図書館に行かないか」
と、お誘いを受けたんですね。だが私はぶっちゃけ
「えー。私もその阪大の図書館とやらに行かんとあきません?w べつに原本じゃなくてもその文献コピーしてきてもろてどっかそこらへんの喫茶店で解説してもろたらいいんですけどw」
と思った。

何故なら、実はそのとある薬剤師にそうして調べものをしてもらうのはそれが始めてではなく、
これまでにも私は幾度もそうして「わからないこと」に遭遇するたび師を使い倒しては、個別指導(喫茶店勉強会)をしてもらっているからだ。

だが、今回は喫茶店勉強会ではなく「そこ」に「りちおさんに見せたいものがある」と師が言うので、私はなんかわからんけどのこのこついていくことにした。
だが、その交通手段を聞いて、早速、行くのをやめたくなった。

師「京都から○○駅まで電車で来て。そこからモノレールに乗るよ」 




モノレール。



実家のベランダ2階で洗濯物を干すことにすら足がすくむ、超・高所恐怖症の私が、飛行機よりも信用できないモノレール。




行きたくないwwwwww




だってあんなもんおかしいでしょ!磁石のちからだかであんな重いもんがあんな高いとこでレール1本の上に乗って人まで乗せて行き来するとか異常事態やろ!!むしろ飛行機より信用できない!!!なんか「あたまおかしいやつ」が閃いた発想としか思えません!!!あんなもん「毎日が奇跡」やろ!!!!wwwww 



だが、そこで師が言うたんです。
「りちおさんの高所恐怖症は知っている。だから僕は対策を練ってある。僕に任せなさい」と。


…。
……。
………。


私は、師を信じることにしました。
何故なら、師は「理系の理系」の人なんで、なにかしらのデータに基づいた対策を練ってくれているに違いないと。
その先生が「大丈夫だ」言うてはるんやから、きっと「大丈夫」だ!!!




だが、当日。


モノレール乗り場のホームで私は、師に 神社のお守り を手渡されました。



師「これを握っておけばいいよ」
私「あの!薬剤師先生にひとつだけ聞いていいですか、逆に!ww……エビデンスは?」
師「そんなもんはない。下を見ないためのサングラスも用意してあるけど、要るか?」
私「結構です!!!www」

モノレール、発車。

私「……。」
師「緊張しているのか?」
私「かなり」


師「これは困った」

私「いまごろwww 私は最初からずーーーっと困っていましたがwww」
 




モノレールが異常に揺れるたび、「高いところあかん私」をわざわざモノレールに乗せた師を憎んだ。
とにかく早く阪大だかに着いて欲しかった。
逆にどこでもいいから早く「この高さ」から、誰か私を降ろして欲しかった。


こんなもんいつか落ちるってほんまに!!! 


と、そうして。


阪大病院前の駅に着いて、降りて、改札を出て。
「生きててよかった思い…」に安住している私に、そびえ立つ目の前の建物を指して、師がこう言った。


師「見ろよ。白い巨塔だ」 



続く。
  1. 2012/08/20(月) 02:45:03|
  2. どんつき(外出)

プロフィール

Author:りっさん

京都に生まれ京都で育ち、          放浪の末、京都に舞い戻った女

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