どんつきを右に曲がって左のかどっこ

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「決まり」

さて。

来月から薬事法が改正されることにともない、
うちの店でも業務上の決まりが色々変わることになりました。

まず、私らは絶対に薬を売ってはいけないことになりました。
あ、いやもちろん、お客さんが買わはった薬をレジで「ピッ」てやって、
お代金をいただくという業務は今まで通りしていいんですが
薬の販売方法の勉強をして国家試験を受けてそれに受かって
「薬を販売してもいい人」の資格を持ってる人以外は薬を売ってはいけない。
社員もバイトも関係なく、その資格のない人は絶対に薬を売ってはいけない。
ちなみに登録販売者っていうんですけどね。

これを言うとあれかもしれんが、今までは、
店に薬剤師さんがちゃんといてたら、なんか良かったらしいんです。

例えば、飲食関係でも、なんかそうじゃないですか。
喫茶店とかファミレスとかファーストフードとか。

「飲食業やる免許」を誰か(大概はオーナーや会社)が持っていたら
調理師免許持ってない店員が、調理補助や、調理そのものもしてるじゃないですか。

バイトの学生や主婦が

「サンキュー」

とか言いながらフライドポテトを揚げてるじゃないですか。


ただ実際、薬についてそんな専門的な知識もない私らは
今までから薬売ったり勧めたりしたこともなかったですけどね。
医薬品はそもそも完全に薬剤師さんの担当やし。


私は消化器系の病気を長く患っていますから胃腸薬には若干詳しい。
昔、オカンの病気について
「ほんまに今の医学では治らんのか?そもそもなんでこんな病気が起こるんや?」
って、ちょっと調べて勉強してみたこともあるので
「免疫のメカニズムについて」とかで医者や薬剤師さんが言うことにも
なんとな~くは話についていけるぐらいの基礎知識もある。

でも(逆に、だから?)私は、
「最近なんか胃が痛いねん」とお客様に相談されても
「だったらこれですよ!これが効きますよ!」と、
いきなり何かの薬を勧めることはようせんかった。

例えば、
消化不良ではなく実は胃酸過多で胃が痛い人に
胃酸の分泌を良くする薬を勧めてしまったら完全に逆効果ですし
自分は胃が痛いんだと思ってるけど実は腸が悪い人に
胃で溶ける薬を勧めてしまったらそれは一生効かないですし。
薬は怖いものなんですよね、私の中では。

でも、薬剤師さんは、薬の怖さも知っていながら、それも踏まえて処方する。出来る。
それはなぜかというと、その分野でやってるエキスパートだからです。
だから、薬を操ることは薬剤師さんの担当だと、
業務命令だからではなく私は自分でもそう思っていて、薬を売ることはしなかった。



話戻って。


ただ今後は、

「その資格のないやつは絶対に売ってはいけない」
=「薬のことを話しても答えてもいけない」んですよ。


例えば。
私が、入荷した目薬を並べていたら、お客様が私に声をかけてこられた。

客「お姉ちゃんお姉ちゃん。これ、目薬こんなようけ(たくさん)あるけど何がどう違うの?」

私「はい、それはどんな症状についてお使いいただくかによって違うんですよ。例えば目いぼ(ものもらい)の治療でしたら、この辺りの抗菌剤入りが良いですし、抗菌剤入りの中でもこれは一回分ずつの量が個装になっていて、一回さすごとの使いきりタイプになってるんですね。一旦蓋を開けたらやはり鮮度も落ちていきますし、お使いいただくたびに何度も外気に触れるほど衛生面でもあまり良くはないですし。なので、ちょっと割高なんですけど、こちらの使いきりタイプには毎回清潔にお使いいただけるというメリットがあります。あと、目の充血を押さえるんでしたら、この辺りですね。ここからあっちの端までは全部、疲れ目とか目が乾燥してシバシバした時なんかに目を潤して休めていただく用途などでお使いいただくものですね。それとか、目にものが入ってゴロゴロする時とか。あ、絶対手でゴシゴシこすらないでくださいね、目に傷がいったりばい菌が入ったりしますから。そういう時は目薬をさして洗い流すようにして取り除いてください。この下の段の、目を洗うお水をお使いいただいてもいいですしね。あとは…そうですね、お使いになった時の感触のお好みとかですね。この辺りのものはスカッとする成分が入っているので、さしていただいた時に目が冷やっとしてスーっとします。あの、キターーー!っていうやつです。…あ、キターーー!ってご存知ないですか?wいやまあそれはいいんですけど、でもそういう冷やっとするものは刺激がきつくて嫌やなと感じられるようでしたら、そういう成分の入ってないこの辺のものが良いでしょうね」

とまあ、これぐらいのことは普通に答えられます。

お客様に質問されることを想定して、あらかじめ薬剤師さんに聞いて教えてもらったことや、
薬剤師さんがお客様のご相談に乗っているのを、横で納品しながら聞いて覚えたこと、
また、自分が患者や客の立場で、病院や薬局で質問して得た知識、
自分で体験や経験をしたことや、子どもの看病経験などで、自分が感じたこと。

それらを集結させれば、これぐらいのことは私なんかでも答えられる。
そして、そうして答えた後に

私「何かご相談がおありでしたら、うちの薬剤師を呼びましょうか?もっと専門的なお話もさせていただけますしね。すぐに連れてきますから、しばらくお待ちくださいね」
客「あ、いいわいいわ。色々ご親切にありがとうね。そしたらこれにするわ~」
私「ありがとうございます。お会計はあちらのレジでお願い致します」



私はお客様に聞かれたこと(何が違うの?)にただ答えただけで、
目薬は売っていないし、買うことを勧めてもいない。
「この目薬にするわ」と決めてお買い上げいただいたのはお客様の意思なのだが、
でも、今後はそれも完全にダメになるんです。私が売ったことになるんです。


よって来月からは。


例えば。
私が、入荷した目薬を並べていたら、お客様が私に声をかけてこられた。

客「お姉ちゃんお姉ちゃん。これ、目薬こんなようけ(たくさん)あるけど何がどう違うの?」

私「はい、薬剤師(あるいは店長)を呼びますね。しばらくお待ちくださいね」

ってことになってしまうのだ。




ひとつだけ言いたいことは


「愛想もクソもない子やな」 

「私はあんたに聞いてるねん」 

「ちょっと聞いただけで大層に薬剤師やら店長呼ぶってなんやのん?」

とか


お願いですから、うちらをどうかそんなふうに思わないでいただきたい。
なんかそう、これは決まりなんです。なんかそう決まったんです。



ただ、この薬事法改正は、逆に言うたら薬剤師の資格がなくても
販売するための勉強をして「その資格」を取りさえすれば薬が売れるし
っていうことは、それを取ったら「薬のことを答えても良くなる」わけです。
(ただし、薬剤師にしか売れない・答えられない部類の薬もさらにまたあるが)


ただ、りっさんの場合はそれはしませんけど。


私は、私に今出来る仕事を相変わらずしていこうと思います。
ドラッグストアに来られるお客様は薬を買いに来はる人ばかりではないですので。
むしろ、医薬品以外のものをお求めになるお客様も多いですので
それらの分野やったら、私は今まで通りしていけるので。

「薬事法が変わって、なんかあいつ変わったよな」と、
お客様に意気消沈されることだけにはならないようにありたいです。
医薬品のことにはもう一切答えなくなりますけど、
私の熱がなんか冷めたわけでは決してありませんから。
「自分が出来なくなったこと」に、「それでもまだまだ自分に出来ること」までもを、
なんか、こう、飲み込まれないようにしたい。


どんつき読者に今一度ひとつだけお願いしたいことは


来月から、馴染みの薬局の店員の対応がなんか変わっても

「あいつはおもろなくなった」

とか、なんかそんなん言わないでやってください。


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  1. 2009/05/28(木) 01:28:03|
  2. 仕事ネタ(現職)

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Author:りっさん

京都に生まれ京都で育ち、          放浪の末、京都に舞い戻った女

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