どんつきを右に曲がって左のかどっこ

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走る、いちご・2

さて。 続き です。

まあでもそれは「その先生に出会ったから」だけではなくて
いちご自身も、自分の中でなんか成長したんかもしれないですけどね。

でも、そのいちごの成長をうまく先導したりバックアップしたりしてくれてるのは、
やっぱりその先生の力が大きいんやろなって私は思う。
いちごはなんか「自分と向き合う」ようになってきたんだと思います。

実は、夏休み前の三者懇談会で、この度の陸上競技会の話も出ました。
「100m走か800m走かどちらか選択できるけど、どっちに出ようと思う?」と先生に聞かれて、
いちごは「100m走に出ようと思っています」と、その場で即答でそう言った。

先生「100mね。実は、先生はな、いちごさんには今度の大会では中距離(800)に出てほしいなと思う」
いちご「はい」
先生「あなたはペース配分が本当にうまい。ラストの一周であれだけの追い込みをかけられるあなたの走りに、先生はいつも鳥肌が立つぐらい感動してる。ただ、あなたの走り方はこう、跳ねるように走るねんな。自分でわかる?マラソンの○○選手(←名前忘れた)とそっくりな走り方やねん。○○選手みたいにその走法で凄い記録を出せる選手もいるけど、先生は、あなたが今のタンッタンッタンッ…じゃなくて、もっとこうスタスタスタ~っと走るような走法に切り替えられたら、もっともっとあなたの中距離長距離の記録が伸びるんじゃないかなと思ってるし、あなたが今度の大会で800mに出るなら先生はそのことをもっと教えたいと思う。…でも、あなたが100mに絶対出たいと思うなら、先生はそれもいいと思う。一度、自分と相談してみて」
娘「はい。……。先生、でも私はやっぱり100に出ます」
先生「そっかwwwもう自分でそう決めてるんやw」
娘「うん。短距離では私は決勝には残れないと思うけど。でも今度の大会は私は100に出たいです」
先生「わかりました。しっかりと気持ちを言ってくれてありがとう。じゃあ100m走でエントリーしとく」


オカン、完全に蚊帳の外です。
なんかありがとうございました。


っていうか私はその時ちょっとほんまびっくりしたんですよ。
今まではそういうシーンになったら
「先生がそう言わはるなら…そうします…」って感じにいちごは絶対なってたし
まして負けるのとか失敗するのを恐れていた子なんで
先生がそうして800に出ることを押してくれるなら無難にそっちを選ぶタイプやったから、
「決勝(本選)に残れない=負ける、とわかってても、むしろそっちに挑戦する」と言った
そのいちごの決断に、なんかだいぶビックリした。


そうして月日は流れ。

夏が来て秋が来て、こないだの予選大会本番の朝。
私が弁当を作ってたら、いちごが起きてきて言うた。

いちご「ママ、多分いちごは決勝(本選)には行けへんと思う」
私「うん」
いちご「今日の100はいちごはきっと予選で負けると思う」
私「うん。てか、それが薄々わかってて、そやのになんで今回は100に挑戦しようと思ったん?」
いちご「短距離は今でも遅いほうやけど、陸上始める前よりはきっと速くなってると思うから、どれぐらい自分が速く走れるようになったか走ってみたいから」
私「なるほど」


結果。

いちごは決勝には全然残れませんでした。
観客席から見てるとそれはもう光の速さだったんですけど(ヒント:親の欲目)
いちごは、本選出場資格を得られるタイムには届かなかった。

一瞬、なんか逆にこのまま帰ろうかなとも思ったけど、
「よう頑張ったな」って、そのことだけはやっぱ今この場で言うてやりたかったので
私はわざわざ観客席を降りて、ゴール付近に行って、いちごのことを探した。

いちごは、タイム測定の人?となんか話しながらごっつ清々しい顔をしていた。
「いちご!」と声をかけると、いちごが「あ、ママ!」と気付いて駆け寄ってきて、
競技場内と外を隔てる柵を挟んで、私はいちごとしゃべった。

私「頑張ってたなー。めっちゃ速かったわー」
いちご「えへへw…あ、ママ、午後からのリレーも出るんやけど、見る?」
私「いや、ママはもう帰るわ。今日はとにかくいちごの100m走を見に来たから。リレーのことは帰ってからまた聞く」
いちご「うん、わかったw」


競技場を出る門のところまで、なんかいちごが私を送ってくれて
そしたら、
「元来自分は陸上部で短距離を得意としているので今回も100m走に出たんだ」
という思いで100mを走ったいちごの友達が、自分のレースを終えて湧いてきた。

ユカ「いちごちゃん速かったなー!ユカ、見ててドキドキしたし!」
ナナ「いちごずるいー!って思ったわ!あの後にナナが走る時、なんかめっちゃ緊張したしw」
いちご「でも予選落ちたでw」
ユカ「うん、あたしも落ちたw」
ナナ「あたしもあたしもw」
私「てか、おまえらwww…いや、なんかみんなほんまよう頑張ったとおばちゃんは思うで」
ナナ「一番頑張ったんはいちごや。いちご、長距離やめて短距離来るん?」
いちご「長距離はやめへんよw私は、短距離遅いしw」
ユカ「なんで!速かったやんか!!!ユカ、自分の順番来るまでドキドキしたし!」
ナナ「いちごずるいー!って思ったわ!あの後にナナが走る時~~~」


以下、ループ。


おまえらもう一生やってろwww

もとい。

そうして、なんか高め合っていけばいいwww



私が今、いちごにひとつだけ言いたいことは

あんた、なんか勝てたわ。


いちごは試合には負けたかもわからんけど、勝負には勝てたとママは思うわ。



余談ですが。

私はこの日、あえて、いちごが自分で家に帰ってくるまで、なんか「待っていよう」と思っていた。

大会に出た子の学校解散予定は一応「夕方の6時半~7時半あたり」で、
「午後からのリレーで決勝まで残ったら、そこからかなりだいぶずれることもあります」
「なんしか、学校まではみんなで一旦帰ってきます」
「そこからは、教員の先導のもと、家が近い子同士でなんか一緒に帰ります」
「予定は未定であり、なお遂行されるということをご理解ください」
というそんな感じの中、私は、
今日、自分なりになんか本懐を遂げたいちごが自分の足で家に帰ってくるのを待つことにした。


そしたら。


下の娘のチビ、改め、「もも」が、

「いちごちゃんはかわいいから、わるいひとにぬすまれる(もも語録で言う、誘拐される)かもしれん!!!ママ、いちごちゃんをむかえにいこうよ!ももちゃんはいちごちゃんにはやくあいたいよ!いちごちゃん、きっと、おなかへったーっておもってるよ!」

とか言うて、だいぶうっとおしくなんかやいやい騒ぐので、
私は、ももを黙らせるために自転車の後ろに乗せて、学校に行った。

学校は当然、まだ真っ暗だった。

私「ほらな。いちごはまだ帰ってこーへんねんって」
もも「じゃあ、でんしゃのえきまでむかえにいこう!きょう、あさに、ママとももたちがのったでんしゃのえきまでいこう、ママ!いちごちゃんもあのでんしゃでかえってくんのやろ?」
私「え~~~。いや、それはなんかやりすぎとちゃうかな?いちごにはいちごの思いも、いちごが生きてる社会もあるからさ。電車の駅までママと妹が迎えに着てるとか、いちごは恥ずかしがると思う。それはやめとこ」
もも「いちごちゃんはいちばんにママにあいたいにきまってる!それと、ももちゃんにもね!」
私「逆に、ももちゃんにもかwww」

そうして、ももに説得されて、最寄り駅まで行く道の途中で
くたくたに疲れながらも逞しい足取りで歩いてくるその集団が見えた。

先導してる先生方を「お疲れ様です。ありがとうございました」とお辞儀して迎えて送って
子どもらに「よう頑張ったな、みんなお疲れさん。おまえらかっこよかったでー」と声をかけてたら

「いちごのおばちゃんや!」「りちおばちゃんや!」
「ももやー!ももがいる!」「いちご、おばちゃんとももが来てるよ!」
とかいう声がにわかに大きく聞こえてきて、その隊列の中から、いちごがひょこっと顔を出して、
それに気付いた、担任兼陸上顧問のあの先生が駆け寄って来た。

先生「(ももに)お姉ちゃんを迎えに来てくれたの?」
もも「だって、いちごちゃんがわるいひとにぬすまれるかもわからんから!」
先生「いちごちゃんを悪い人には盗ませないよ。先生が約束する。(私に)予定の時間より遅れてしまって、本当に申し訳ございませんでした」
私「いや、あの、なんか逆にすみません、先生を信用してないとか違うんですけど、ももがいちごに会いたい会いたい言うんで…」
先生「wwwそしたら、いちごさんはここで解散な。頑張って走ってくれてありがとう!」
いちご「えへへw」
私「えへへwやないやろ。ちゃんと先生に挨拶しなさい」
いちご「先生ありがとうございました。さようなら」
先生「はい、さようなら。気をつけて帰ってね」
いちご「うん」
先生「ももちゃんも、さようなら。ありがとう」
もも「せんせー、さようなら!」
いちご「せんせー!さようならー!」
先生「いちごさん、さよなら!」
もも「せんせーさよならー!」
いちご「せんせー!」
もも「せんせー!」
先生「いちごさん、ももちゃーん!」


なんかまたオカン蚊帳の外やん。


だが、「教育現場」は、「学校」は、それでいいんだ。むしろそれがいい。
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  1. 2009/09/25(金) 01:45:20|
  2. 「走るいちご」 シリーズ

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Author:りっさん

京都に生まれ京都で育ち、          放浪の末、京都に舞い戻った女

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