どんつきを右に曲がって左のかどっこ

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天使のウインク・2

さて、 この 続き。


そうこうしているうちに私は、なんか点滴で輸液を入れないといけない状態になったようで。

酸素不足だか血圧のせいか知らないが、
「今めっちゃ細くなってしまっている」という私のその危うい状態の血管に
なんとかして点滴の針を刺し入れるべくして、
その研修医っぽい先生と新人らしき若い看護師さんが私の左腕を拘束したのだが、
針で突いたらやっぱり血管が破れてかなりの内出血をするという大ハプニング、
即ち「点滴失敗」に三回も見舞われ
もう感覚のないはずの左腕に、逆に、「痛み」の感覚が戻ってきた。

血と輸液が漏れて青く腫れ上がるその箇所、箇所の止血処置をしながら、先生がくじけはじめた。

先生「無理かもしれないです…(針が)どうしても入らない…」
看護師「でもこのままカテーテルになるかもしれないのでラインを確保しておいてもらわないと…」
先生「そうですよね…。肘の部分ならなんとか捕れるかもしれませんが…」
看護師「仕方ないです、お願いします!」
先生「すみません…。じゃあ肘でいきます」

なんのことかと言うと、要は肘の辺りにはわりと太い血管(静脈)が通っているらしいんです。
だから、採血の検査とか大概、肘の辺りから採るじゃないですか、採りやすいから。
ただ、ずっと付けっぱなしの点滴の針を肘のその辺りに刺すっていうのは
正直ちょっと色々と迷惑な話らしいのだ。
何故なら、肘の辺りはどうしても「ちょっとでも動くと曲がる」ので、針が当たって患者も痛いし
そうしてつい患者が腕を曲げてしまうたびに点滴の機械がエラーを起こしてしまい、
朝昼晩夜中とかに看護師さんがそのエラーを修正しに走らなければならないので
「仕事を増やしてしまってごめんなさいね」という、恐らくそんな話なんだと思うが、
そんなことよりカテーテル(血管から管入れて心臓まで届かせる手術)になるかもしれないっておい!!!


私はただでさえ、
拍手をしたぐらいで手の平の血管が切れて内出血するぐらい血管が脆く破れやすいのだが
そうしていわば「正真正銘、思い切り」血管を破られた箇所がもうめっさ痛かったので
あの時はさすがに先生にちょっとだけキレそうになったが、私はそれでも我慢した。
どのみちもう左上半身全部が尋常じゃなく痛いのだから、
今さら左腕の血管が三箇所破れたぐらい逆に言うたらもう一緒のことやとか思って我慢した。


ってか、循環器のエキスパート先生はいつになったら来るねん!?


っていうか、逆に「下がれボケ!!!」はその研修医らしき先生にではなく、むしろ
脇に待機して色々していたベテランのおばちゃん看護師にこそ言いたかった場面もあった。
頑張る私が発作の痛みに苦しむたび、そのおばちゃん看護師が
「いつから痛かったか」を、もう何回も何回もしつこくしつこく聞いてくるんですよ。


私「ハッハッハッ(←浅い呼吸)うあああああぎゃあああ~~~!!!(←発作)」
おばちゃん看護師「りちさーん!その痛みはいつから?」
私「あああああ~~~~!!!!…じゅ、じゅう、…いち、じっ!ご、ろ…!ぎゃああああああああ!!!」
おばちゃん看護師「11時頃から痛かったのね?」
私「は、はいっ…ううっ…う、うあああああっ死ぬ、いたい~~~!!!」
おばちゃん看護師「それはいつから痛かったの?」
私「ハッハッ……。じゅ、じゅう……あああああああっ!!!」
おばちゃん看護師「うん???10時かな?」
私「ち、ちが……違うっ!!!ハッハッ…じゅ、じゅう…いちじ…」
おばちゃん看護師「11時から痛かったの?」
私「は、はい……!ううっ…。ハアハア…。11時、頃からです…」
おばちゃん看護師「そうかー。11時から痛かったのかー」
私「ハア、ハア……(←ひと段落)はい……」


このクソババア!
おまえ絶対わざとやってるやろ!
一回聞いたら覚えろボケ!!!



多分あれは私の意識と気力を落とさないようにする作戦だったんだろうと、
今となってはそう思うし、彼女に感謝をもしているのだが、
痛くてしんどいその時は、もうそれがムカついてムカついてしょうがなかった。
看護師って絶対ドSやと思った。



だいぶしばらくして、術衣のままのエキスパート先生とやらが到着した時、
私は、そんなこんなでもう色んな意味でボロボロになっていた。


エキスパート先生は処置室になんかいっぱい機械を搬入してきて、
心臓エコーやら胸部レントゲンやら何やら色々と検査をした。
体重がかかるだけでも痛い左胸に、心臓エコーの機械をぐいぐいと押し付けられた時は、
もう本気で「このエキスパート先生に殺される!」と思うぐらいおっそろしく痛かったので、
私は逃げようとして暴れてのたうちまわり、おばちゃん看護師に全力で押さえつけられた。

そうしてなんやかんや検査をした、後に私の主治医となるそのエキスパート先生は
「心外膜炎の疑い」という病名を「現時点で一応の確定」としながらも、

「こんなふうに肩や腕やわき腹に至るまでのケースの発作を診るのは僕も初めてなので、今はなんとも言えない。熱もかなり高いし、血液から強い炎症反応が出ているので、今日はこのままこの救急病棟に入院してもらいます。回復次第で、いずれは循環器病棟に移ることになると思います」と言い、

私は、処置室の簡易ベッドから、救急病棟の看護師さんらが迎えに来たベッドに移されて、
時折また発作と呼吸困難を起こしながら、救急病棟に入院することになってしまった。


普段なら、

「はあ?このまま入院?冗談じゃない!100%無理です!子どもらだけ置いて入院なんかできるわけがないじゃないですか!朝になってあいつらが起きるまでに私は家に帰らんとあかんのです。だから私は帰る。とにかくこの痛みを抑える薬だけ出してくれ!」

と、このまま入院することに対して抵抗・拒絶していたと思うが、
その日は彼氏さんがいてくれたので、子どもらのことはもう彼氏さんにお願いしようと思った。
いつもいつも子どもらのことを本当に大切にしてくれているこの人になら、
私がいない間、いちごともものことを全面的に任せられると、ある意味開き直ってそう思った。


救急救命病棟に移ってからも発作はまだ続いていました。
そして私は、とうとう寝ることも座ることも出来なくなっていて、
リクライニングベッドの上で体に色んな管や機械をつけられて身動きが取れなくなっていた。

入院手続きをしてくれた彼氏さんが私の病室に来た時、私は息も耐え耐えに彼に全てを託した。

私「かっちゃん(彼氏さん)ごめん…。いちごの学校と、ももの保育園に電話して。私が入院したことを伝えて。…それと、店(職場)に電話して、私が入院したことを連絡して。今日休ませてくださいって言うてるって、店長に伝えて。…それと、うちのマンションの管理会社にも電話して。昨夜の事件は開錠だけで済みました、って。…それと、オトンにも、私が入院したことを報告しといて。入院するには、身内の保証人が要るらしいから…。あと、私が入院したことを、とにかく、ミニャ(私の親友)に伝えて。ミニャはほとんどの私のツレとも繋がってるし、かっちゃんがいちごとももを抱えてピンチになった時、きっとミニャが軸になってみんながかっちゃんを助けてくれると思うから、とにかくミニャにまず連絡して。…それから、それから…」

彼氏さん「わかった。もうわかったから。子どもたちのことは心配しなくていいから」


そうして私は緊急入院をすることになったのでした。


救急病棟の看護師さん「私も子どもがいるから、気持ちわかるわ」
私「(痛くて疲れて相づちが出来ない)」
救急病棟の看護師さん「りちさん…痛み止めの薬、飲んでみようか?」
私「ラクに、なりますか…?」
救急病棟の看護師さん「それはわかりません。でもあなたはよく頑張ってるから、少し寝たほうがいいわ」


そうして私は痛み止めの薬を、多分朝の5時過ぎぐらいに飲みました。

飲んでしばらくは何も変わらなかったが、だんだんわき腹の緊張がほぐれてきて
左肩が上がるようになり、リクライニングの背もたれにもたれられるようになり、
そこで記憶が落ちた。

次に目が覚めたのは、朝一の採血と血圧検温で起こされた時だった。
実際1時間も寝てないと思うが、なんかもう丸一日爆睡したぐらいの清々しさだった。

看護師さんが開けてくれたカーテンの向こうからこぼれる朝の光が眩しくも愛おしくて
「あ、もう少し寝る?カーテン閉めとく?」と逆に聞いてくれた看護師さんに
「いえ、むしろそのままで。全開で開けておいてください」と自分から言ったぐらいだった。

体を動かしたり咳き込んだりするとまだ胸や背中に響いて痛みがあるものの
全然横になれるし全然ずっと座ってられるし、車椅子にも自分で座れる。
さっきまでのあの痛み苦しみは一体何だったんだろうか?と逆に思うぐらいだった。
運ばれてきた朝ご飯も、デザートのキウイまで残さず全部食べた。

看護師さん「薬がよう効いたみたいやね。良かった。午後には循環器病棟に移れるかもしれんね」
私「退院はいつごろになるんでしょうか?」
看護師さん「またあとで先生の出さはった入院治療計画書を持ってくるけど、今日入ったばっかりやからね…。早くても1~2週間はかかるって先生は診断してはるみたいよ」
私「そうですか…」


その日の私はもう眠くて眠くて、気付けばやたら寝落ちしていた。
多分、夜通し痛みに耐え続けたことで体力を消耗しまくったんだと思う。

朝、ミニャととみぃが来てくれた時もなんかボーっとしてて、
コンタクトつけてないから顔が全く見えないこともあったけど、それ以上にボーっとしてて
誰が来てくれたんか最初全然わかってへんかった。
心電図とエコーの検査中もずっと寝ていたし、採血の時も血抜かれながら寝ていた。
午後に救急病棟から循環器病棟に移される時も、その移動中ですらずっと寝ていたし
平均年齢推定80才の循環器病棟の同室のお姉様方とトークを交わすこともなく、
点滴とモニターと酸素チューブに繋がれていて動けないことを逆手に取って
私はずっとベッドに引きこもるような状態で、ずっとずっと寝ていた。

彼氏さんが入院に必要な持ち物を持ってきてくれた時も、
横浜の元旦那とあーちゃんが駆けつけて来てくれた時も、意識は半分以上寝ていて
あと、翌日の休みに会う予定をしていたツレと、
今日明日で仕事を頼まれていた仲間に入院したこと&謝罪をメールで伝えたのだが、
そいつらが血相変えて飛んできた時もしゃべってる途中でどうも私は寝てしまって、
目が覚めたら、そいつらはお茶とポカリと励ましの手紙を置いて帰っていた。


そうして入院当日は朝から晩まで寝ていて、
意識がはっきり戻ったのは入院二日目の深夜未明のことだった。

救急に運びこまれてきた時の採血で炎症反応が異常に出たので、
明けて、朝昼夜とその経過を見るために採血しまくられたんですよね。
だから腕の血管からはもう血を抜くとこがなくなってしまったようで
その深夜の採血で、足のスネに針刺して、そこから血を抜かれたんですよね。
足から採血されるのはそれが初めてではないが、あれ、もうめっちゃ痛いんですよ。

その、スネに針刺された痛み+昼間しっかり寝まくったもんやから、変に目が冴えてしまって
お姉様方のいびきと寝言と、時折放屁音が響くその暗闇の中、私は「考え」を始めた。
ただ、「自分が焦る方向の考え」は、この度、もう極力しないことにしたんです。
何故なら、それを考えて血圧が上がってしまったら、逆に退院が延びてしまうかもしれないので。

具体的に言うと、

「今子どもたちはどうしているだろう」と考えると、
切なくてブルーになるので、あえてそれはもう、極力考えないようにした。
あいつらはわりと逞しいし、支えてくれる大人もそばにいてくれてるし。
逆に、こんな色々なものに繋がれてなんもできない私がここでそれを考えても仕方ない。
元気になったらまた、美味しいご飯を作ってお返ししよう。

「店(職場)のみんなはどれほど迷惑してるだろう」と考えると、
申し訳なくてブルーになるので、あえてそれはもう、極力考えないようにした。
今日から特売チラシが入る期間に突入するので店はまた忙しいことになっていると思うが、
仕事のできる後輩や散々ピンチを乗り越えてこられた諸先輩方がきっとなんとかしてくれる。
逆に、こんな色々なものに繋がれてなんもできない私がここでそれを考えても仕方ない。
元気になったらまた、頑張って仕事してお返しをしよう。

「彼氏さん及び、チーム・かっちゃんに属するツレらがどれほど困惑してるだろう」と考えると、
自分が情けなくてブルーになるので、あえてそれはもう、極力考えないようにした。
だが、多分あいつらは私と違ってこんなことでパニくるほどヤワじゃないからきっとびくともしていない。
逆に、こんな色々なものに繋がれてなんもできない私がここでそれを考えても仕方ない。
元気になったらまた、「笑い」でお返しをしよう。


よって私は、それらを除く、「焦らない方向での建設的考え」を始めた。


神様は、なんでこのことを今、私にお与えになったのか。
このことにはなんかきっと、「理由」があるはずや。



よく言われる・聞くのは「人生に無駄なことなんかひとつもない」ということ。
それが本当だとすれば、今この出来事にも何かしらの理由があるはずや。
でなかったら、もう今生きていくだけで十分必死な私に対して、
わざわざまださらにこんな苦しみを、伊達や酔狂・遊び半分で神様がお与えになるはずがない。


絶対、なんかあるんや。


きっと絶対に、今ここに「何か」があるんや。




そうして神様からの出題を考えている中で、私はあるひとつの答えを見つけたんですよね。



結論から言うと、


私の病室担当の看護師が オカマ だったんですよ。


続く。

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  1. 2009/11/02(月) 00:19:58|
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りっさん

Author:りっさん

京都に生まれ京都で育ち、          放浪の末、京都に舞い戻った女

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