どんつきを右に曲がって左のかどっこ

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食べ放題で知った、元旦那という人間・2

さて、 この 続きです。

店員さんが持ってきたその、「聞いてないよ~!(C.ダチョウ倶楽部)」な基本セットを見た瞬間、

「お~い、ちょー待てや~~~。なんやねん、これーっ!?」

と、そう怒りだすだろうと思っていた元旦那は、意外にもそこでキレなかった。

彼はその基本セット(異常な量のタン塩+大盛の細切れカルビ)と、向かいに座っている娘らの顔を交互に見比べ
「だから言わんこっちゃない…」とでも言いたげな哀しみのへの字眉で私のほうをチラッと見たので、私は思わず笑ってしまった。

おそらく彼は、たまにしか会えない、離れて暮らす娘らとの食事の席で波風を立てて、娘らに嫌な思いをさせたくなくて、なんか堪えたのだろう。

娘らがご飯茶碗とお箸を持ってワクワクと待ち構えている姿を見て、「はあ~~~」っとため息をついた元旦那は、
「これを食わんと、(食べ放題の)注文が出来ひんわけやね…」と言って苦笑いしながら肉を焼きだしたので、
私は(なんかガンバレw)と思い、
「前に来た時はここまでじゃなかったんやけど…。まあそもそもこの食べ放題の値段も値段(大人三千円ぐらい)やしな」と、一応フォローした。


出されたものに文句は言わない私からしても、あの時の基本セットはほんまにひどかった。

お金払ってご飯食べに来てるのに(元旦那のオゴリなので私が払うわけじゃないがw)これはないわ…と正直思った。

「すみませんタッパーもらえますか?明日の夕飯の野菜炒めにするんで~」

みたいな、なんかもうほんまにそんなカルビ???肉だった。お世辞にも焼肉屋が提供する「焼肉用」の肉には見えなかった。
タン塩は、固かったけど味はまあそれなり(あくまでもそれなり)だったが、なんせもう量が異常やしね。

「これ全部食うたら、もうめっちゃ滑舌良うなるんちゃう?」

みたいな、なんせもうそんな量で。


だが、「美味しいものは、めっちゃ美味しくいただく。それなりのものも、やはり美味しくいただく」という、
そんな日々の(貧乏)訓練によってそれをバッチリ習得しているうちの娘らは、なんの文句も言わずそれらを美味しくいただいていた。

そんな娘らの様子を見ながら、
焼けた肉を元旦那が、娘ら、私、自分、と空いた取り皿に順に分配してくれていたのだが
今ちょうど乳歯から永久歯に生え変わる途中で、前歯が数本抜けているももが
元旦那が取り分けてくれたその(固い)肉を、不揃いな歯で懸命に噛み切ろうと苦戦しているのを見た時、彼はついに

「もうやめや。もうええ。」

と言って、その基本セットの乗った肉の皿をテーブルの端に寄せ、食べ放題用のオーダーメニューを開いた。

元旦那「いちご、もも、何食べる?(歯の生え変わり期の)ももは噛みやすいロースがええかな?」
いちご「でもパパ、まだお皿にお肉残ってるし…」
元旦那「こんな固い肉、もう食わんでええよ。せっかく来たんや、もっと柔らかい美味しいお肉食べよう、な?」
もも「でも、ごはん残したらデザートなし!なんやろ?」
元旦那「ママにいつもそう言われてるんか?w…いや、今日はええ!今日はパパが許す!」
私「今日はいいよ~とか、そういう勝手な特別措置をされると、子育てをする親としては非常に困るんですけど~~~」
元旦那「それやったらおまえも、『食べ放題やから今日はデザートふたつ言うてもいいよ』言うたんちゃうんかいwwwっていうかおまえのそれが原因で今この事態を招いてるんやろw」
私「いやはやww面目ない、ごもっともですwww」
元旦那「っていうか、ほんまこれはあかんて~。こんなんしてたらな、あかんねんって、ほんまにな……」

と、元旦那は食べ放題メニューの上の欄に載ってる特上系の肉をふたつほど注文して
「おまえも、なんか言えば(頼めば)?」と言った。



彼と夫婦だった頃の私がこういう場面に出会ったら、私は

「出た、わがまま。そして傲慢。」

とか思って、自分の旦那の、…こんな言い方はあれだが、いわば「言い出したら後には引かない旦那の尻拭い」として
「いいよ、私その残ってるお肉食べるから、あんたと子どもらは好きなもん言い~さ」と言っていたと思う。
そして実際、彼と夫婦でいた頃の私はいつもなんしかそのように、自分の思う自分の職務を懸命に全うしていたのだが、
旦那からは、「稀に見るアホや」とか「希少価値レベルのマヌケ」とか「災害で真っ先に死にそうなやつ」とか、
懸命に旦那のわがままの尻拭いをしているにも関わらず、しばしばそんな悪態をつかれていた。


だが、私はもう元旦那とは夫婦ではないので、そうした元旦那の一挙手一投足に振り回される必要はないのである。
てか逆に、彼が今何を考えてこうしているのか?を、今や「対・人間同士」として、私はよくよく聞いてみたかった。
よって、私は「いいよ、私その残ってるお肉食べるから~」ということをやるのを一切放棄し、

「じゃあ、海老を…。」

と言った。


元旦那は「ええっ?ww焼肉食べ放題に来てるのに、一発目にそう来るか?ww」とツッコみ、
テーブル脇で跪いてオーダーを聞いてくれているお姉ちゃんも、その元旦那のツッコミに笑い、
別に笑いを狙って「海老」と言ったわけではなかった私も、なんかつられて笑ってしまった。



私ら(てか100%元旦那)はその基本セットの細切れカルビの残り半分を食べ残したままの状態で
サイドメニューなども含めてなんやかんや次々と注文したが、店員さんは全く嫌な顔をせず、
それどころかうちらがメニューを開いた瞬間に、「何かお持ちしましょうか?」と、飛んで聞きに来てくれた。
そらまあ、「時間制限ありきの食べ放題をやってる店なのにオーダー取りに来るのが遅い」とかは根本的にあかんのだが
その店の店員さんは、そうした接客努力をしても売り上げは変わらん「食べ放題客」のうちらに対しても

「あああ、ありがとう。でもまだメニュー開いて5秒ぐらいなんでまだ決まってません、ごめんね」

ぐらいのマッハの俊足で飛んできてくれるので

私「ここの店員さんはみんなよう気が利くしええ人ばっかなんやけどなあ…。ただこの基本セットはどうかとはぶっちゃけ思う」
元旦那「(メニューをパラパラと見ながら)うん。だから俺は店員にはムカついてないよ~。この子らどうせみんなバイトの子やろ」
私「どうせバイトっていう言い方、やめてもらえます?仕事に対する姿勢については正社員もバイトも関係ないよ」
元旦那「ああ、そっかすまん、おまえもまだバイト?パート?やったかwじゃなくて、俺が引っかかるのはこの店の…この会社のやり方やねんな~」
私「会社のやり方か。…ちゅうか、残したらひとり500円の罰金をいただきます~って書いてあるけど?」
元旦那「てかその罰金は、『食べられもしいひんのにアホみたいに注文する輩に対する警告』やろ?頼んでもない食べ放題の基本セットの肉を全部食べへんかったら罰金、ってそれはない。でもそれを勝手に気にするおまえみたいなやつもおるからね~」
私「じゃあつまり、残したら500円の罰金!を恐れて、安っすい基本セットを全部食べきるまで、正直に食べ放題のオーダーをしない、できない客はオイシイの?」
元旦那「まあ大概のやつはこのトリックに気付くと思うけどな。だから最初に店員が言うたやろ?この基本セットを『ある程度』食べたら次のオーダーしてください~って。全部食べてからオーダーしてください、とは言うてない。それを言うたらそんなもん詐欺やろって話になるからな」
私「確かに……。」
元旦那「表向きには、食べ放題のお客様のオーダーがお決まりになるまでこちらが準備してた品物を速やかにお出しします、時間制限もありますので~、っていうことなんやろ。でもそのせいでメインが食えへんとかおかしいわな?食べ放題~言うて客を寄せてるのにそんなやり方で利益出すのは経営努力とは違うよ。そらな、やろうと思ったら俺かって出来るで?客の足元すくうようなことかて出来るねんで?でもそんな商売のやり方に先はないって俺は思うし。例え今日の売り上げは良かっても、客の顔を見ん声も聞かんような商売のやり方の五年後十年後はどうなんや?って俺は思うよ」


私と元旦那は、お互いの仕事のことをほとんど話さない夫婦でした。


だから私は、私の知りうる彼の横暴ぶりと、たま~~に彼が言う「やっぱ俺様は天才」みたいなところから判断して、
この人は仕事に対して…っていうか、「儲けること」に対して執着してる冷酷な人やと思ってたし、そしてそれは、
儲けとか正直どうでもいい「クリエイター気質」の私とは正反対の人間やとも、私は思っていたし、
だから彼が「商売」に対して、なんかそんな真摯な思いを持っているとは、私は全く思ってもみなかった。



とどのつまり、彼は、この基本セット(?)を前にして「客」として怒っているわけではなく、
同じ「商売人」として、なんかごっつ憤りを感じたわけなんですね。

でも、そこで彼がキレなかったのは、
歳いって多少大人になったことや、たまにしか会えない娘らの前だから堪えたこともあったんでしょうけど、


ひとつだけ私が思ったことは


元旦那は今、
「俺が正しいと思ってしてきたことは一体なんだったんだ…?」
とか、なんかそんなん思って、ちょっとへこんでもいるんかもしれん。




てか私、逆にどうしようか?

もはやもう嫁でもない「ちょっと他人」な立場の私としては、ここで彼にどんな声をかけるのがいいのだろうか?


続く


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  1. 2010/10/24(日) 01:36:36|
  2. どんつき(外出)

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Author:りっさん

京都に生まれ京都で育ち、          放浪の末、京都に舞い戻った女

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